中村歯科医院 健康の入り口

時間栄養学

8月31日は、全国青果物商業協同組合連合会などの9団体が1983年に制定した “野菜の日” です。「野菜の日」 をきっかけに、野菜から食べる習慣を始めてみませんかという全面広告をキューピーが朝日新聞に載せていました。キューピーの2014年8月31日の広告記事には、時間栄養学という言葉が使われています。女子栄養大学の香川靖雄副学長が監修しているキューピーのホームページには、時間栄養学について、こう書かれています。 「時間栄養学の進歩で、食べる時間はもちろんのこと、食べる順序や速度が健康に大きな影響を持つことがわかってきました。血糖値が急に増えると、すぐにインスリンが分泌され、血糖を脂肪に変えてしまいます。またインスリンが急激に上がると、しだいに膵臓の機能を弱めて、長い間に糖尿病の原因ともなります。これを防ぐために大変有効な方法が、野菜などをご飯よりも先に食べることです。ちなみに食事の際、一口30回かむなどゆっくり食べることは、インスリンの分泌を抑える上でも有効です」。 また、朝食から夕食までが12時間で収まっていれば、体は持って生まれたリズムで動いていると考えられるので、生体リズムが乱れて代謝がスムーズでない人の場合、12時間以内を意識して実践するだけで減量につながることもあるそうです。夕食がどうしても21時以降になってしまうというような場合には、17~18時ごろに軽い食事を取ることで、昼からの長い血糖低下を防ぐとともに、夜食を多く摂取してしまうことによる肥満も予防できるとキューピーのホームページには紹介されていました。

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ピンピンコロリの法則

私たちの周りには健康に関する情報があふれています。テレビでは毎日のように、健康をテーマにしたバラエティー番組が放送され、毎月何冊もの健康雑誌が出版されています。そうした状況に惑わされず、自分なりの 「健康」 を守り、楽しく暮らしていくために参考になる本が2014年8月25日にワニブックス社から出版されました。著者は、公衆衛生のエキスパートとして、多摩市などの地方自治体と協力しながら「健康寿命」の研究を続けている星旦二さん(首都大学東京・大学院教授)です。星教授たちが実施した全国16市町村2.2万人の追跡調査などによれば、健康寿命と関連する要因は、趣味があり、外出頻度が高く、主観的健康感が高いことだそうです。「人の中に出ていくことで、背筋を伸ばし、身だしなみを整える。そのことがまた、健康長寿に大きく寄与する。まさに口紅、化粧、身だしなみです。それ以外で健康長寿と関連する要因は、肝臓病がないことと、かかりつけの歯科医を持っていることだ」 と書かれていました。「口紅、化粧、身だしなみ」 という言葉は、1998年にスウェーデンを訪問し、健康長寿の今後の方向性と展望について質問したとき、スウェーデンの医系技官の返答として出てきた言葉だそうです。それからは、星教授の研究チームの中では 「病院より美容室に行こう」 がキャッチコピーになっています。ネンネンコロリ(NNK)よりピンピンコロリ(PPK)を望む人の基本的なケアは、相手に失礼にならないような身だしなみ、自分は 「きれい」 という自負、歯を大切にして笑顔をさわやかにすることかもしれないと、星教授は言っていました。

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