中村歯科医院 健康の入り口

噛める人はなぜ死ぬまで健康で長生きできるのか?

2014年4月25日号の週刊ポストが、最新デンタル・サイエンスと題した16ページに及ぶ特集を載せていました。特集の中で、噛むことが長生きの秘訣であることを示す根拠として、厚生労働省が行なった「口腔保健と全身的な健康状態の関係について」というプロジェクト研究を紹介しています。この調査研究によって、歯を失って噛めない人は寿命も短くなることが裏付けられていると書かれていました。また最近は「口の健康」がもたらす効果に医師も注目し始めていて、医学界の重鎮の2人が語る「歯科医療のすごい力」についても特集で取り上げられています。国立がんセンター元総長で現在、日本対がん協会会長の垣添忠生さんは、がん治療に口腔ケアを取り入れると治療成績が上がるというデータもあり、実際、がん治療に真面目に取り組んでいる施設は、歯科医がチーム医療に参加し、口腔ケアを行っているところが多いと語っています。また日本リハビリテーション病院・施設協会会長で長崎リハビリテーション病院院長の栗原正紀さんは、寝たきりを予防するには、早いうちからリハビリを開始する必要があり、そのためには医師や看護師だけの力では不十分で、歯科医や歯科衛生士による口腔ケアや口腔機能の回復が不可欠だと語っています。最後まで人としての尊厳を守り、諦めないで口から食べることを大切にする「口のリハビリ」医療ができるシステムを構築できれば、日本の寝たきり高齢者は激減するはずですと書かれていました。

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生活習慣病と認知機能

日本臨床という医学雑誌が、2014年4月号で “生活習慣病と認知機能” という特集をやっていました。その特集の中で、認知機能は食事、運動、仕事、休養、喫煙、飲酒などの生活様式や、悪しき生活様式による生活習慣病に大きく影響される。そのことが、近年の疫学調査により明らかにされてきたと書かれていました。認知症の予防を見据えて治療を目指した方がいいという生活習慣病には、次のようなものがあります。高血圧症、糖尿病、脂質異常症、メタボリックシンドローム、虚血性心疾患、心不全、慢性閉塞性肺疾患(COPD)肝疾患、ロコモティブシンドローム、睡眠障害、歯周病などです。特集の中で歯周病のところを執筆しているのは、名古屋市立大学大学院医学研究科病態生化学の道川誠教授です。「哺乳類に限らず、ほとんどの動物は、餌を見つけて食べることに生きている時間のほとんどを費やすことを考えれば、口腔機能と脳機能とは想像以上に深い関連があると思われる。歯科疾患は治療が比較的安易であることから、歯科疾患の治療によって認知症などの中枢神経疾患が予防できれば、大きな意義をもつと考えられる」と道川教授は、歯周病項目の最後のところで書いていました。

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