神戸・中村歯科医院は 1953年(昭和28年)に開設以来 55年目になりましたHOMEに戻る

■神戸・中村歯科医院
院長のひとり言

1.インプラント 2.入れ歯(総義歯) 3.歯列矯正

4.虫歯、歯周病の治療と予防 5.審美歯科,ホワイトニング

の5つの治療に取り組んでいます 中村歯科医院でございます。

このページは お読みいただくのに少しばかり時間を要しますが、生涯に渡り歯の健康を大切にして 食生活、笑顔、美、快適性など人生のQOLを高めていただくため、治療開始に先立ち どうしても知っておいていただきたい歯科治療のお話と 神戸・中村歯科医院の考え方と治療方針・治療目的を述べました。

 これから始まる「目指す治療のゴール」と 「目的・価値観・コンセプト」を共有しながら あなた様とお目にかかれるご縁がございましたら 幸いに存じます。

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  目次   院長のひとり言 内容

1.はじめに・・・  (歯科医院選びの難しさ )                                                                                                                                                                   2.歯科医院に行く本当の目的について (お口の中は人生そのもの)                                                                                                         3.今の日本の歯科治療 (治療の繰り返しの果てに・・・なぜまた悪くなるのか?)                                                                                                                4.これからの歯科治療  (失敗しないために・・・あるべき姿を求める)                                                                                                                   5.中村歯科医院が考える治療のゴール (治療指針とコンセプト)                                                                                                                                  6.まとめ(1〜9)

1.はじめに・・・

「歯科医院選びは難しい」  そうお感じになっておられる方が実際のところ多いと思います。「近いから」、「紹介されたから」、「医院がきれいだから」、「なんとなくよさそうだから」、「痛くないらしい」・・・様々ですね。歯科の場合の選択の難しさとしては、次のような事が考えられます。

(1)治療の性格上 簡単にやり直しができない。一度削れば,一度神経を取れば、一度抜歯すれば,二度と戻らないという 決定的な事実があり、後悔する結果にできる限りならないようにしたいので より慎重になる。

(2)「歯医者=痛い」というイメージが付きまとう。また痛い経験を過去にした。恐ろしくて 行くことそのものが壁であり、不安で 痛くないようにしてもらえるかどうか 治療そのものへの恐怖心。

(3)自分の納得のいく治療を受けたい。ちゃんと説明を受け、治療を理解したい。どうもわからないまま削られ、抜かれ、治療が進んでいく不安。治療回数が妥当なのかさえ理解しにくい。

(4)歯科治療は費用がかかることが多いが コストをかけるだけの本当に値打ちがあるかどうかの見極めがしにくい。歯科治療そのものは すべて絵を描き、彫刻をするように手造りによるもので、どこでも、誰でも、いつでも同じという均一の内容が得にくい個人差の大きい性格のため 安いのがよい、高いのがよいという値段だけでの判断ができない。高い治療は必ずよいとは限らず、安いのがよいのでもない。ただいい治療は適正に行うならある程度は高くなる。費用に見合う治療内容、費用対効果が確かであることが求められる。

(5)ホームページなどで得られる情報は かなり主観的な判断となってしまう。特に歯科医院のHPの多くは専門業者が作り上げるレイアウトとなるので、デザイン、写真や画像からのきれいなイメージが優先して よいイメージだけで判断しがちな傾向になる。美味しく見える料理なのか 美味しい料理なのか と同じで ハード面の情報は得られても 技術面、など ソフト面までは残念ながらわからない。またホームページは歯科医療に携わった経験や培った技術が反映されるのではなく、経営手腕に長けた人やパソコンを使いこなせる世代がどうしても優位に立ち 経験が少なく若くしても、あるいは歯科医の間では高い技術レベルと評価されていなくとも、患者様にはそれなりに立派なホームページの内容と映る場合もある。実際、ホームページを持たない優れた歯科医はたくさんいる。この仕事は 知識(学術)×経験×技術×感性(センス)で決まり、ホームページの美しさや待合室の美しさでは決まらないのです。

(6)その方、その方で実際は条件も状態も異なる。なのに人から聞いた情報だけでは ご自分にとって都合のよい部分だけで判断しがちとなる。 “いい先生教えて?”と人に聞かれますね。さて『いい先生』 とは? 治療が上手で、痛くなく、丁寧で親切で、最新設備や機器がたくさんあり、医院がきれいで、スタッフも優しく、治療は安くて、説明をよくしてくれ、なのに待たされることもなく、いつでも困ったらすぐに診てくれる ・・・・確かに理想ですが、全てを満た歯科医院などあるでしょうか? この歯科医院は何を優先したいと考えているかなのです。何を求めて選ぶのか 選ぶ基準、ものさしにより あなたにとって最適な歯科医院は変わってくるのです。

(7)今や偽りや不信感のはびこる社会の中で、医療分野でも上記(1)〜(6)のことを踏まえ、本当に信頼関係の中で相手に身を委ね、信じて治療をすすめられるかどうかの現代社会がもたらす不安。特に都会ではその傾向になりがちである。

枚挙に暇がありませんが、歯科医院の選択が難しいのは一言で申しますと 「自分の身を安全に守りたい」という意識が あなたにあるからです。だからこそ 「この医院に身を任せられるのか?」とより慎重になられるのだと思います。たとえば買い替えも効き、どこで買っても同じ均一の品質が保証されるなら あとはスーパーの品のように安さを売り物とした値段の競争や あるいは近いか便利かで決めれば良い事になります

歯科治療ではそうはいきません。最終的に得れるものが「もの」では決してないからです。求められるのは 技術力(技能、腕)、診断力(より高い専門的知識)、経験力(習熟度)、感性(センス)のはずです。 

 (これらは足し算でなく 技術力×知識×経験×感性 の掛け算になると思われます。)

歯はその性質上、何度も治療のやりかえを繰り返すわけにはいかないのです。10年前に最初治したところが、5年後また虫歯ができたり、差し歯が外れてきたりして、やがて神経を抜き、銀歯をかぶせたところが 外れたり 歯が割れたりしてまた悪くなり、ついに今回抜歯に・・。そして 次の治療はというと 今度は隣の健康な歯を削って また銀歯のブリッジ、そしてそれもまた悪くなる運命に 次は入れ歯を勧められ・・・このように歯を失ってからでは手遅れという事です。こういう方が余りにも多いのが現状で もとの歯を取り戻すことは絶対にできないのです。当てはまった方には ドキッとされたはずの歯を失うまでの流れだと思います。

 ところで 今や歯科医院はあちらこちらに溢れていることはすでにお感じですね。

何をもって どういう基準で選ぶのか? 余りにも街角,通りに「歯科」の看板があり 多すぎるので きっと迷われることでしょう。例えインターネットで検索し調べぬいて ここだと決めても、歯科医との相性、スタッフとの親しみやすさ、実際の信頼度 安心度も 実はパソコン上ではわからないはずです。 ホームページを持たない 素晴らしい技術、人柄の歯科医を私はたくさん知っています。飾らないホームページでもいい先生もおられます。逆もまた真なりで ホームページだけはすごいけど・・という場合もありうることになります。

 この先 読んでいただくと 患者様として必要な知識、考え方も少しは 理解を深めていただけるのではないかと 思っています。歯科医院選びの際のお役に立てば幸いです。 

きれいになりたい!」、「歯が抜けたままになっている」、「入れ歯が噛めない」、「入れ歯が外れる」、「銀歯が光って気になっている」、「白い歯になりたい」、「歯並びが気になる」、「歯がぐらぐらしている」「噛むと痛い」「歯周病ではないか」、「被せたものがとれた」「歯茎が腫れた」「歯石を取ってきれいにしたい」、「虫歯がある。」、「定期的にメインテナンスしたい」「痛くないように治せたら」・・・・いろいろお悩みと思います。

 色々ある症状を感じながら、そろそろ行こうかと思いながらも、しばらくして症状も治まったり、忙しくてなかなか都合がつかなくなったり、踏ん切りがつかなかったり・・・・・

お口の問題点は 気づいたり、感じだしてからも しばらくは放っておいたり 我慢したりして そのうちそれにも慣れ 時間が経って、いよいよ困ってから 真剣に行く場所を探したりするものです。でも 探し出す時はかなり本気になっている時でしょう。

 そして不安を振り払い、

一大決心のもと、歯科医院選びが始まるわけです・・・・・     

2.歯科医院へ行く本当の目的について 

  1.お口の中は 人生の履歴書なのです

 あなたのお口の中は 「過去のお口の履歴書、人生の履歴書」そのもの です。いわば履歴書を持参され 歯科医院にお越しになられるわけです。そんなふうにお考えになられたことがおありでしょうか?「あなた自身が見える窓」と言えるのかもしれませんね。

その「お口の履歴書」の中には これまでの あなた様の 歯に対する考え方や知識、これまでの治療法の選択、様々な歯科医との“出会い”や “” 、なにより “運” 、 また健康に対する考え方、仕事との関係、美的感覚、衛生観念、 そして 生活習慣、ご性格、年齢 さらに 人生観、金銭観や 経済力まで ・・・ 全てが正直に反映されていることになります。またご自分で対応できないものとして遺伝的に両親から貰った形や状態も考えられます。

これを過去に戻す事は残念ながらできません。しかし 状態の悪い方にとって、最も大切なことは 人生の全てに通じることですが、過去は過去として一切執着せず、明日以降の未来を変え、新しいご自分を 自らの力で手に入れることが可能である!ということです。積極的な気持ちで 常に前を向き 心身ともに健康な 人生を歩んで行きたいものですね。 まずはその履歴書くを正直にお見せいただくなら 専門家としての目で冷静に判断します。そしてご希望や願い、思いをお聞きした上で、状態に応じた今後の設計を立て、実行に移し、そして最終的に よりよき人生を送っていただくように支援することが歯科医師の仕事ですから どんなにお悪くとも、これまでほったらかしでも恥ずかしいなんてことは決してありません。ここで区切りをつける意味で勇気をお持ちいただくことです。

いずれ 健康は失われ、死に至る苦しみを通らなければならないのがこの世に生まれた定めですが、だからこそ命ある限り、その生を与えられた価値を出し続けなくてはなりません「誰かのために役立っている姿こそが 本当に生きている姿」と教えられます。「体は借り物」とも言われ、また宿命的なものもあり、自分で自由にならない部分がありますが、この世に生まれた価値を出すためのあらゆる活動、活躍の源となるのは何と申しましても「健康」です。食は生きるための原則、源ですから 大切な健康を形作る 一つが 「歯の健康」であるわけです。その健康を守る責任は 個々 すなわちご自身にあるといえるのです。歯科医院はそのお手伝いをさせていただくという認識で私はいます。

 2.どうして歯科医院に行こうとするのか?

さて あなた様が日ごろ 意識されているかどうかは別にしまして 歯やお口の役割は 直接 生命、社会活動に関係しているという真実があります一生涯 食物を消化し、栄養を吸収し、そして食べる楽しみを味わえることは この上ない尊いことなのです

そして毎日の会話、笑顔にも関係し 不具合がありますと周りに与える印象も悪くなってしまいます。前歯を抜けっぱなしにしていると信用さえ失うことにつながりかねません。

 と、申しましても歯科医院へ通院されるのは あんまり気が進む事ではないでしょうが でもやっぱり歯を治そうとされるのは その先にある価値潜在的に求めておられるのです。その価値を このページを読まれたこのチャンスに、まずはご認識いただきたいと思うのです。

 では例えを3つ 挙げてみます。 

まず 1.「白い歯になりたい!」と 思われるのはなぜでしょう?

 最近は白いかぶせにしたいと 多くの患者様が希望されます。ホワイトニングをされる方もかなり増えてまいりました。 「きれいになりたい!」 それは心の中でいつも美しく,人から好感をもたれ,輝いていたいと望んでおられるという事です。自分のことを注目される、関心をもたれる、大切にされたいということは、老若男女誰しもが潜在的に望んでいる願望です。 人から無視される、関心をもたれない、大切にされないという事が最も人間としてつらい事であるということは明白な事実として存在します。白い歯になりたいのは 結論的に申しますと 「自分の存在を大切にしたい」ということから起こります。「周りから関心をよせてもらいたい」「私を見てほしい」 というのが人としての本心、本音なのです。特に女性はこの意識が男性より多少強い傾向があります。「笑顔」は相手に自分を受け入れてもらう時の基本です。歯、顎は その笑顔に大きな影響を与えているのです。

では 2.「ぴったりと合った よく噛める入れ歯」を求められるのは?

食べるという事は、毎日の生活の中で、食欲を満たし、体を養い、会話を楽しむ人生の大切な時間であるということなのです。 「人生という時間を楽しみたい!」のです。今日若い方」にも いずれ 「お年寄り」「高齢者」と呼ばれる日が確実にやってきます。年齢は年々加速度を増していくのが常です。「もう歳やから〜」人生を諦めるかのように、合わない入れ歯を入れ続け、抜けた歯をそのままにしながら食事や会話をおざなりにして 本当に健康で幸せな人生につながるのか?という問題です

「もう・・」は心のレベルでは人生の下り坂「まだ・・」上り坂を歩いているといわれます。常に積極的な心持ちで歩むことは こころ豊かな人生の極意!でしょう。私が属する勉強会の最高齢の先生は78歳です。毎月第3木曜日午後9時から12時近くまでやりますが 必ず出席されます。その先生の眼はいつもやる気で輝き、私たちに笑顔でよくこう言われます。

「齢をとると年々楽しいことが増えてくる。皆それを知らない。」

 残り時間の少なくなった高齢の方こそ 時間はもっと大切!と私は思います。ですから「もう歳やから〜」 と口癖にしないようにしたいですね。口癖にはその人の生き方が現れます。人は口癖の通りに生きるのです。

   ある女性の治療を通じて・・・

 4年前のことです。78歳の女性が 紹介で、娘さんに付き添われ来られました。そして初診の日のお話の中で、こう言われたのです。私にとっても これは今でも心に残る言葉ですので お話します。 

「先生 私、もうあんまり長くない人生ですが、2年でいいから ちゃんと食べたいんです。食べたいもの食べて死にたいんです。」

お口の中は 取り外し式の入れ歯(義歯)も入っていて、一応の治療は全てしてはありました。しかし状態は私から見て非常に悪く、決して質の高い内容、良好な治療結果では失礼ながらありませんでした。

「このままではお食事するのは 確かにお困りですよね」と なぜ食べられないか、どこに問題があり、解決するには どのように考えていくべきか、現状を詳しくご説明し理解いただきました。ご希望をお聞きしながら治療方法、治療期間、治療コストなど 決定し 2度、3度と来院され、納得していただいた上で 治療をお引き受けしたわけです。

治療期間はある程度かかりましたが ようやく治療が終わり(実はこの方は結局は入れ歯を希望なさらず、インプラントを7本して残る全ての歯も治療)元通りの状態と 機能を回復しました。全く「別人」のお口になられ、食事時間も半減したとの事で、諦めていた あわび、大好きなたこ、 イカ も平気でお食べになり 大変 喜ばれました。私も嬉しく 喜んで一緒に記念写真も撮ったほどです。治療後は定期健診にもお越しになられて喜んでいただいているお顔を拝見しながら 「毎日 歯ブラシ頑張って 大切にしましょうね」とお声をかけていました。

 ちょうど2年経ったある日 娘さんが来られました。娘さんは初診の日付き添いで来られた日のことなどを思い浮かべられたのだと思いますが、「母が亡くなりました」と 告げられ涙ぐまれました。私も「まさか」と思いましたが、本当に2年で旅立たれたのでした。

そしてこう付け加えられました。「本人も望んだことが叶い、生きてる間 本当に嬉しそうに食べていました。満足した人生だったと思います。」 と 。

私といたしましては この方にはもっともっと、長生きして 喜んでいただきたかったのはもちろんです。ご本人が初診の時、おっしゃられた言葉 「先生、2年でいいから ちゃんと食べたいんです。食べたいもの食べて死にたいんです。」 が思い出され、本当に複雑な思いになりました。 

ただ、このことから学びとれた大切な事は、歯科医療のベースに、「歯が人生とつながっている」 という尊い事実があるということでした。この世を去る直前まで 食事は尊い喜びであり、そして、しっかりとした歯科医療を提供しなければいけないという認識を新たにしたのでした。     

「生きる」ために「食べる」、「食べる」ために「生きる」 

どれほどこの「食べるため」に実際時間を費やしておられることでしょう。毎日三度献立を考え、買い物に出かけ、帰ってからは調理し、やっと食事が始まり、最後は後片付け・・・。 毎日多くの時間を この「食べる」ために費やしていることを振り返るだけでも、生活の中で 食べることの重さを知る事ができます。

話を戻します。最後に 

3.「インプラント治療」は 一体 人生とどう結びつくのでしょう?

その結論は いつまでも心も,体も若々しくいたい」 その生への願望からです。

上記の78歳のご婦人の例でもお分かりの通り、若かった時のような自然な歯を取り戻し あの頃のようにしっかりと何でも食べたいという まさに「生き甲斐を求める心」です。アンチエイジングの考えがベースにあります。その手段として有効な方法の一つが「インプラントという方法」であると私は考えています。

ただその一方法であり、私は インプラントをかなりの数、臨床の場で行っていますが、また「入れ歯で満足な方にはそれもまたよし」 という考えも持っています。人の満足の基準が 人様により異なるからです。

「その方の人生」 その中で考えて 始めて その方の治療法の選択がなされることになります。しかし、インプラント医として、21年間に渡り 数え切れないたくさんの方にインプラント治療をさせていただきましたが、入れ歯に戻りたくないといわれる背景には快適性、機能性において優れた点があることも事実です。インプラントは入れ歯に比べコストも確かにかかりますが できる方なら インプラントの方が満足度が高いことは経験ではっきり申し上げられます。

また後でも述べますが、隣の歯を削らないようにすることができるなど 従来の方法と比べても、治療上の有効性は十分にあります! 今やインプラントなしの歯科治療は全く考えられません。昔のように インプラントという方法がないとしますと、治療計画と設計図が大きく変わることになり アメニティーやQOLを追求することが難しくなります。                            

インプラント治療の前には「怖い〜!不安だ!」とほとんどの方が 最初 そう おっしゃいます。そして 迷いや不安の中で ようやく治療が始まるのですが 終わったあとは 「インプラントを選んでよかった」と 皆さん喜んでいただけます。 私はそのお言葉をいただいた時が やり甲斐と仕事の誇りを感じ、また一番嬉しく感じます。 

             これまでをまとめて申します。

つまり どなたもが「幸せに満足して生きたい」という願いを持っています

幸せに生き抜くため、あなたの人生の主人公であるあなた自身のために歯科医院を訪れていただく。 この仕事を通じて強く感じます。

何のために歯を治し、健康を守っていくのか。どなたもができれば行きたくない歯科医院への通院です。

歯の健康が「人生とどう結びつくのか」 治療を始める前に少しでも感じていただき 大きな目的意識を持っていただくことが大事ではないかと私は思っています

 

3.今の日本の歯科医療について 

           ー保険制度の「功と罪」 ー

8020運動80歳20本歯を残そうという運動)ですが、最近では7020とも言われだしてきました。お口の中の歯の数が20本を割ると食べる機能が著しく低下し残っている歯にも負担が増してきます。(歯は28本あるわけですから、本当は8028というのが私は正しい目標と思います)  このいわゆる8020運動も年々効果が出てきているものの 残念ながら統計によると 日本では80歳で残っているのはわずか8本!という結果になっています。それに対しアメリカでは20本!予防大国といわれるスウェーデンでは25本!も歯が残っているのです! しかもその25本については 日本ほどたくさん治療をしていません。歯を削ったり 神経を抜いたり かぶせたりしていないのです。

日本の8本 と スウェーデンの25本! 

80歳におけるこの圧倒的差 一体どこからくるのでしょうか?なぜなのでしょう?

それにはいろいろな要因が重なりあっています。その要因の一つとして、現在最もあちらこちらで言われ 9割以上、10割に近いかも知れませんが、大半の歯科医が大きな問題と感じているのが 日本の歯科医療においての保険制度の問題です。「歯科」の最大の特徴として 大部分が薬で治したり 自然治癒を期待する療法でなく、人工物を作製したり 人の手を介した技術の提供を行って治します。風邪のように自然治癒するのでなく 材料、方法、技術、経験、知識で結果が変わってくる要素があまりにも大きいといえます。その治療法の患者様への提示 そして出す結果は 歯科医によって 十人十色 百人百色となります。

現在まで日本においては 歯科治療はとかく対症療法 (または悪い所だけ治す対症療法に近い治療)に終始してきた傾向、経緯が事実としてあります。もちろん気軽に治療を受けれるという長所も持ち合わせてはいる制度ですが、保険治療では決められた限界枠の中でしかできず、(その枠はどんどん小さくなってきています!) 治療方法の制限、使える材料の制限のため、治療時間を十分に使い、ベストの材料、ベストの方法で行う 最新の治療や最善の治療は まじめに取り組むなら残念ながら限界枠の中では到底できない というのが現状です。

患者様がある程度自由にコストをかけられるか」 という条件と、「歯科医師が身につけ提供できるすべての技術が、制限や制約なしに使えるか」 という条件  この2つが一致する時 ベストの治療が提供できると はっきり申し上げなくてはならないのが 現状なのです。

昭和30年代の頃のように 国民全体に虫歯が蔓延し 歯周病(当時は歯槽膿漏)の概念も極めて乏しく、歯科医の数もまだまだ足りなかった時代においては 国民の健康の平均的なレベルを上げ、対処療法で痛みを治すためにも これは必要な制度でした。もちろん現在もその役割を全面的に否定するものではありません。しかし 歯科に限っては この制度が 逆に治療をどんどん増やしていっているのも否めず、お口の機能、健康の維持に 本当に全てつながるのかどうか 口をつむる歯科医も多いのではないでしょうか? 

しかし まだ多くの方が 「悪くなってから歯科医院に行けばよい」 「奥歯は見えないから前歯ほど気にしない」 「いい治療が何でも保険でもできる」という 昔の考えがあり、 そして何よりそれに準じた治療が日本中に蔓延しました。今もなお続いているわけですが、とても80歳で25本残るような方向ではありません。断言できます。ですから奥歯ばかり何度も治療を繰り返し、結局 治療した歯から 順番に 大切な歯を失なってしまう方が圧倒的なのです。(恐らく あなた様のお口の中にも治療済みの奥歯が多いはずです。特に適当に神経を抜いてかぶせてある歯が日本ではやたら多いのです。) 

現在の日本の保険制度は長年に渡り 「出来高払い制度」といわれる点数制度です。同じ治療なら1時間に1人より2人、3人。1時間に1歯より2歯、3歯とたくさん治療した方が点数が当然上がることになります。少し皆さん驚かれるかも知れませんが、歯科医のライセンスを得る歯科医師国家試験を通るまで 大学の臨床実習では1本も歯を抜く経験すらなく 実際の患者様に対して1本も自分で歯を削ったり つめたりすることなく卒業します。

卒業して初めて 患者様に直接接し、初めて抜歯し、初めて歯を削り、初めてかぶせたりします。ベテランの歯科医も これらまったくの新人歯科医も さらに上手下手関係なく同じ評価が 保険制度のしくみです。上手下手、経験は関係なし。時間かけても、かけなくても同じ。かぶせは2年間もてばよい と規則で決められているのですからどうしても 日本のこの制度下では 2年間は外れてこないことを最低目標としながら、ちょっとでも早く、ちょっとでもたくさんすることを求められ、これが「質より量」 の傾向を生み まさに「数を追う」形につながります。そのために おひとり15分〜20分治療(1時間に3〜4人)となる形になるのでしょう。応急処置は別としまして、歯の治療を正しく行おうとすると やはり毎回15分や20分などで歯科治療はできるものではなく、説明も含めるとそれ相応の時間がかかるものなのです!

 しかし多くの場合、説明が1分でも5分でも1時間でも 点数は同じ(再診料400円 患者様負担3割で120円)ですから、最も時間がかかり採算性の低い「説明」は最小限度にしてできるだけ簡潔にすませ、すぐ 「治療」に入ることになり その治療の時間も十分かけない(かけられない)ため 治療⇒再発⇒治療⇒再発・・の繰り返に つながってしまう結果になることが非常に多いのは残念なことです。これでは歯科医も患者さまも共に納得のいく治療といえるはずがありません。まさに日本の「出来高払い制度」の弊害といえるのではないでしょうか・・・。

歯というのは 治療する度に次の段階(より治療が大げさになる方向)に間違いなく進んでしまうのです。ですから 3〜4度目の治療では ついに抜歯にいたる! ということになります。一本でも歯を失われた経験のある方には この事が身にしみてお分かりのはずです。 振り返ってみてください。同じ歯ばかりを これまで治療されてこられたのでは? それが当たり前と考えるようになってしまってはいないでしょうか?

歯の状態を理解なさらず、安易に治療を繰り返して来られなかったでしょうか

今後はさらに日本の社会保障費(医療費)は削減されます。予算あっての制度ですから、それは日本の将来にとって 累積赤字と今の財源の問題から 避けられないことだと思います。その影響で、保険でカバーされる部分はこれまで以上に小さく、狭く、薄くなることはやむを得ません。治療の質を求めるなら今後ますます 健康に対する自己責任が増すことは 明らかです。これは歯科だけに限ったことではないと思います。(最近になり ようやくこの認識を持っていただけるようになってきた気がしています。)

「予防する大切さ」を十分に理解され、自己管理を十分行い、必要以上に治療しないですむよう、あなた自身の努力で虫歯や歯周病にならないようにしていくことが大切です。虫歯や歯周病は努力次第で9割は防げる病気です! 

 もし総入れ歯でしたら、噛めない 外れる 痛みがでる そんな苦しい QOLを下げるような入れ歯を何度も作り替えるのではなく、しっかり噛める入れ歯をきちんと作ることが よりよき人生につながっていくはずです。

「治療の必要が生じた時」は 今後10年、20年、30年と、長い人生の中で治療を考えることが大切です。その段階その段階でベストを尽くし きちんと治しきる事は 10年、20年・・と経った時、確かな結果として現れてきます。再治療を何度も繰り返してはいけないのです! もし治療の必要が生じたら、ベストの治療法をできる限り選択して正しく行うことが 将来に良い結果をもたらします。あとが楽なのです。

              ー お疲れでしょうが もう少し続きますー

4.これからの歯科治療について ー QOLを求めて ー

  1.「 削らない」、「抜かない」、「きれいに美しく」   

         そして予防のために「歯科衛生士の存在」

まず必要以上に「削らない、抜かない」というのが 現在の歯科医療の流れです

でも くれぐれも勘違いをなさらないで下さい。実際どんな歯でも抜かずに行うということではありません早く抜く方が 骨を失うのを防ぎ あとあと良好な結果につながることもあります的確な診査診断が必要です!  将来も考えた時 早く抜く方がよい結果が得られる時には 患者様に私ははっきり「抜歯」をお勧めします。腫れを繰り返していると 歯の周囲の骨は確実に無くなり、将来 入れ歯やインプラントをする場合でも困る結果になるものです。

歯を守るのか?骨を守るのか? 10年以上先のことも考えて 患者様にお伝えするのが 良心的な医療であり どんな歯でも残すのが よいとは限らないのです。

その判断の上で いかに自分の歯を保ち、美しく審美的に治療を行なうかであり、 まさに これからは 「予防の時代」 ,「審美の時代」 です。

自分の歯を守るためには 一体どんなことを配慮して治療を進めるのが良いのでしょうか?

例えばの話・・・です。「あなたの歯が一本抜けた」とします。

あなたはどんな治療法を選ばれますか?

一般的な方法なら 図のように両隣の健康な歯を削ってブリッジにする事になります。歯を削る治療法ですが これが歯が悪くする原因になっている場合がものすごくたくさんあります。歯は勿論黙っていますが、実は「この歯を削らないで〜!!」と大きな悲鳴を上げている訳です。 

健全な歯を削る時 何のためらいのない歯科医はいないはずです(が、現実には健全な歯を削りたくさんの かぶせやブリッジが作られているのです )。 

 隣が健康な(虫歯のない)歯を削って行なうブリッジを 最近 全くと申し上げてよい程、私はいたしません。というよりためらいが強すぎて削れません。削ればどうなるかが分かっていますからそれはしません。あなたの歯を守るためです。そういうケースならインプラントをお話しする事になるでしょうし、コストの問題でできない場合には取り外し式の入れ歯の方が歯に優しいでしょう。                                             

 第一大臼歯1本歯がなくなった場合、両隣の歯を削るブリッジと 取り外し式の入れ歯の10年後の比較を統計的に調べた結果によると 明らかに取り外し式の入れ歯の方が10年後歯が残っている結果になっていました。

ご理解いただくために、次の図を見てください。一本の歯を失った場合の治療にしましても、いろいろ選択肢があることがお分かりになるでしょう。こういう事実や選択肢をまず知ってもらう事が 歯科医院でのスタートなのです。

図解

 

毎日歯科治療に接するスタッフに尋ねましたら、「ブリッジは嫌です。隣の歯削るの嫌ですから。やっぱりインプラント選ぶと思います」と 全員迷いなく答えました。私自身の問題と捉えても、家族に対してどうするかと問われれば戸惑いなくインプラントを行ないます。

ところで私の母は現在満88歳です。元気にいろいろ活躍し、毎日を送っています。ヨガもグランドゴルフ(ゲートボールみたいな球技)にも毎週出かけます。びっくりなさるかもしれませんが、母は取り外しの入れ歯をしていません。何でも私や、子どもと同じものを同じ時間で食べますし、硬い豆も袋を開けて食べています。ただ失った歯が数本あるためインプラントは3箇所入っています。結構怖がりですが、70歳の時に一箇所、82歳の時に2箇所しました。

80歳でも健康ならインプラントは十分可能です。健康で何でも美味しく食べることの当たり前をプレゼントしていることで、私は親孝行できていると感じています。

 昨年の話です。ある患者様(高齢のご婦人)が 内科医の先生のご紹介でお越しになられ、その方には右下に部分入れ歯が入っていました。ところが「この入れ歯でどうもうまく噛めない。食べられない」ということで 骨の少ない方でしたが インプラント治療を施しました。そして治療が終わった後 こうおっしゃいました。

「先生 本当に嬉しいです。何でも噛めるって 楽しいです!この時、「インプラント治療というのは 歯を失われた方に こんなに喜んでいただける!」と心から嬉しく感じると共に責務を感じました。21年も私はインプラント治療してきたのですが 心に響いてきたのです。インプラント治療に取り組んでいますと 非常に難しいケースに遭遇したり 様々な努力を要しますが このインプラント学の道を追求しさらに努力し励まなくてはいけないと誓った瞬間でもあったのです。

さて歯科治療においては 現在できるだけ削らない方向に進んでいますし、予防の考えが 中心になってきています。ちなみにドイツでは現在、歯科の定期健診をきちんと受け自己管理されている人は治療費が軽減される仕組みにもなっています。ほとんどの歯の疾患は「自己管理の不足」、「自己管理の失敗」から起こるのです。 虫歯や歯周病は防げるということです 。 歯並びでさえ 歯列が完成するまでに 顎の発育とかみ合わせの管理を小学校の時代から行えば良い方向に導く事ができます。

しっかりと自己管理していただくため、虫歯と歯周病の予防には 何と申しましても 今や歯科衛生士の存在は欠かせません。当院では二人の歯科衛生士が心から歯を大切にしていただこうと熱意を持って、毎日頑張っています。

一昔前 多くの虫歯、歯周病の方が多かった日本でも 年々自己管理の大切さをお感じになり予防を実行される方が 確実に増えてきていますが それはとても喜ばしい傾向といえます。

しっかりとした「治療」と「予防」への取り組みを行い、歯のことで悩みのない人生にしましょう!

2.治療結果は 何で決まるのか? ハード面とソフト面              

これまで述べました意味をご理解いただく上で、大切な事を一言で申し上げるとすれば、治療の良し悪しは「ハード面より実際はソフト面で決まる!!」 ということです。材料が良いから長持ちする、良い材料を用いたら いい治療であるというのは全くの間違いです!セラミックをかぶせたからいい治療だ、材料としてゴールドを使ったらいい治療だ、お金をかけた金属床の入れ歯はプラスチックの入れ歯より 良い入れ歯だ ということでは決してありません!

 またセラミックなら全国どこでも同じもの、インプラントなら全て同じ結果、入れ歯も全て同じ では全くありません。結果は 材料より 個々の歯科医が持ち合わせる「ソフトで決まる!」 という認識をお持ち下さい。お肉、お魚、野菜などの、食材も 料理人の手で 見事に変化してしまうのと同じです。これこそ料理人の腕で 変わってしまいます。

 セラミックのかぶせ(差し歯)ですが、医院によっては8万円だったり、12万円だったり、東京では15万円だったりします。中には5万円という医院も 逆に一本30万という医院も実際あります。インプラントでも15万円以下から50万以上とものすごく幅があります。一体どうしてこんなに違うのか 何が違うのかと思われるはずです。

まさに全国 地域や先生によりいろいろですが、値段の差を論ずるより、本当に大切なのは「内容の差」「様々な医療技術サービスを含めた治療におけるソフトウェアーの差」を論じなければなりません。材料代の差などは日本全国そんな大きな差が出るものでないからです。

歯科治療に限らず、値段が高くても必要な時間を十分かけ内容の伴っているものであれば それは長い時間で見れば正当な値段でしょうし、安くても十分時間もかけず、内容が伴わなければその後 短期間でやり直しが起こり、結果もっと高くつくことになるかもしれません。体に用いる方法です。安全性や安心を最優先しながら行うことが何より大切です。

お勤めの会社で扱っておられる商品やサービスでも同じはずです。

ご趣味でお使いになる道具や器具でも より優れたものはそれなりの手間や材質も良いはずです。熟達の度合いによって 使う道具 そしてそれを選ぶ眼も厳しくなるはずですので 何かに秀でておられる方は それらの品質の差がお分かりのことと思います。

一般的な製品でも同じことが言えます。靴、バッグ、婦人服、スーツ、楽器、机やたんすなどの家具、住宅設備、車。また食品でもそうですし、レストランやホテルのグレード、乗り物のサービス、・・・ 「品質」において 全く同じ考えが存在するはずです。

 街で売られる製品でよくわかります。 例えば1枚1000円のポロシャツもあればデパートで10000円のが売っています。お米でも5キロ2000円のお米もあれば 4500円もするものもあり(TVで観ましたが美味しいので結構売れているそうです)、皮靴でも3000円の靴があれば イタリア製の30000円の靴もあります。10000円の洋服たんすもあれば 100000円以上もするものなど、それぞれ 毎日着れば感じるでしょうし、食べればわかるでしょうし、靴もしばらく使えばわかるでしょうし、家具も造りの差は 時間が経てば歴然としてきます。

 もの創りをされたり 何かを育てたりされている方にはおわかりでしょうが、価格にはそれなりの理由というものがあります。その価格が決定されるまでのしかるべきプロセスがあるものです。

しかし歯の治療に関しましては 判断するにも 専門的知識を必要とするため この品質の差が一般的には分かりにくいものといえます。(方法・精度・材料・審美・治癒状態・かみ合せなど

「この分かりにくい差」が 結局将来「大きな差」になっていくというのが歯科治療の特徴です。ですからソフト面が全てなのです。材料の種類ではないのです。

 柱となる考えを繰り返し述べますと、歯をきちんと治すことの真の意義、究極の目的は 「心身ともに豊かな生活を 生きている間 送っていただく」ということと考えます。

歯の治療の成功で得るものは子孫に残す財産ではありませんが、その費用対効果というのは 結局このソフト面が最大の決め手となります。歯科における治療の価値は材料代でなくほとんどが「技術」「技量」に関わるものといえるのです材料代は全国そんなに変わりませんし 通常使用する貴金属(ゴールド)など材料代というのは おおよそ費用の1〜2割くらいなものなのです。あとはその材料をどう生かすか How Toなのです。

3.見えない部分の治療が大切、そして「時間」こそ材料!

私達歯科医師は 専門的知識・経験・歯科医個人の感性を生かし、努力して得たこれらの技術、センスを提供し、患者様の健康に寄与する職業です。ですから「理論のない経験」、「経験のない理論」は ソフトに大きな問題ということになります。一般的に歯科治療に関する誤解や認識不足の多くは、歯科医師も患者さまも、治療を単なる材料すなわちハード面の問題として捉える事から生じます。お金をかけたらといって 残念ながらそれが全て結果にすべて結びつくとは限らないのが歯科治療です。

よく「セラミックは一本いくらですか?」と お問い合わせの電話をいただきます。確かに値段は患者様の最大の関心事と思います。しかし歯科医療は技術を提供する職ですので 値段だけを基準に判断されるのは 大きな間違いのもとでしょう。安くてよい技術もありますし、高くてもそれに伴わない内容も正直見かけます。一本いくらで計れないのです。

最近、「値段が安いというので そこへ行って インプラント治療を受けたが 調子がよくない」と患者様がお越しになりました。お話をじっくり聞かせていただくと どうも診査、診断、内容に甘さが見られ、最後のかぶせ(上部構造)の適合や咬みあわせまで 時間をかけて行われたようには思えませんでした。患者様も容易に 「他より安い」 と 値段だけで飛びつかれたのが 結果的にはマイナスとなった事を後悔されていました。結局、時間を節約し 単価を下げて数をやるという 考え方で行っているのかどうかはわかりませんが・・・これではいけないのです!

セラミックを入れることは審美治療として優れた方法です。しかし、ここまで読まれたら もうおわかりでしょうが、セラミックにもいろいろあり、また例えセラミックを選び それを入れられたからといって、よい治療を受けたという結果には直接結びつきません。(セラミックは現在 日本では90% 金属の上にセラミックを焼き付けた、いわゆるメタルボンドといわれるものですが 一口にセラミックと申しましても、これに使われる金属が ゴールド系の貴金属か ニッケルのような卑金属か それさえ患者様には分かりようがないと思うのです。当然貴金属が望ましい材料ですが、現実 安いニッケル系を使ったセラミックも頻繁に見かけます。医院の考え方が 形として表現されます)。 

最近問題になった建築で例える場合、耐震構造など見えない基礎の部分にどれだけしっかりとした工事がなされているのかということです。患者様にはふつうなら分からない見えない部分です。見かけは同じように最初は感じても、やがて時間を経て、結果としてはっきり現れます。どういう治療がきちんとした治療か、それが「費用対効果」として正しく価値があるかという 患者様にはなかなk分からない部分の多い 「ソフトウェアーの問題」 なのです。

丁寧な仕事を行うには何事も「時間」が要ります。必要かつ十分に時間をかけませんと いわば突貫工事になってしまい 結果保証のできるものになりえません。歯科治療というものは 必要十分な時間をかけないと きちんとした結果が出せない仕事と断言できます。

まさに歯科治療においては 「時間」というのは「必要な材料」です。 ただその方針を貫くには一日に限られた患者様のしか治療できないということになります。

患者さま お一人に必要な1回の治療時間を60分とするなら 歯科医師一人では 一日では8人の治療が限界になります。患者様も歯科医師も 共に 何を求めるかで 求めるゴールは何かで 予約診療の方針は 異なってくるわけです。もし一日30人の方を治療する場合 お一人は8時間(480分)÷30=16分となります。この中で十分わかっていただくまで説明したり、ゆっくり痛くないように麻酔したり、丁寧に型採り、きれいな仕上げ、納得いくまで調整など 一体どうするのか ということです・・・。やはり 「治療にかける時間」は「貴重な材料」と考えなければできないのです。

今日の歯科医学や 医療器具、歯科材料の進歩、技術の発展に即したものを 制度上の規制や制限のために 十分提供できないというのは、本来の望ましい姿ではないはずです患者様の生涯の健康のために、きちんとその事実を私達専門家が説明して理解していただく事が大切だと考えています。いくつかある治療法の選択肢を提供して それぞれのメリット、デメリットを理解していただき、長い人生の視点から、ご自分の健康のために、正しく選んでいただくのが 時代が求める歯科医療のあり方 と私は認識しています。そのためにも 「時間」 は必要です。

総じて これからの歯科医療は 大きく 2つ に分かれていく といわれています。極めて近いうちに この概念は 「この国の今後の歯科医療のありかた」 として、国民的に理解を得なければならない価値概念というものとなるでしょう。赤字800兆を超えるわが国の財政は 医療に関しましても「待ったなし」のギリギリのところまできているからです。保険制度もこのままでは成り立たないのは明白なため 近い将来カバーされる範囲に より制限、制約が設けられることになるでしょう。

今後は お受けになる治療の内容を 患者様ご自身の選択で行うようになるわけです。

一つ目は 「痛い」「ズキズキする」「ぐらつく」などの症状をとりあえず取り除き 虫歯で穴があいたら とりあえず詰めるなど 必要最低限度の治療を行う「必要条件医療」

二つ目は 生活の質(QOL)を求める医療で、快適で長期間に渡って十分満足できる健康なお口の状態を確保、維持する「十分条件医療」です。「健康で快適さを感じる人生」であることを優先するという価値観に基づくものです。定年後の第2の人生を充実させるなど、心豊かに生きていく条件として まず「健康であること」は何より優先されるのは意義あることです。(私はこのQOLを求める医療を行いたいと思っています。)

 車、旅行、ブランド品などを手にする価値(外向けの価値もあれば 心のあり方、精神面の強化や体の健康を求める価値(内向けの価値もあります。 どちらをどう優先されたいか、 あるいは両方手に入れたいと考えられるなど 人によって求める価値が異なるのは当然です。 ご自分がどう捉え どのように ご自身の人生にそれを反映させたいか  ということになります。歯科医も国家試験合格後 どういう歯科医を目指すかによって その姿、生き方が違ってくるように、目指される治療のゴールをどこに設定されるかは 患者様にも当てはまるのです。 

歯科医療では今後 その価値観に従って 「必要条件の医療」を求める方(コスト面を優先されたい方) は、「保険の範囲で何でも行います」というコンセプトの歯科医院に、そして「十分条件の医療」を求める方(質を求める方) は 多少コスト高になってもQualityが保証され、その内容を提供できる歯科医院 あるいはそのコンセプトで行う歯科医院に というように 向かう方向を選ぶ形になるでしょう 。

この方向は 間違いなく 時間とともに より明確になってくるはずです。

中村歯科医院では 「十分条件の医療」をこれまでも、そして今後も方針として行ってまいります。

                       

コーヒーブレイク    [世界の歯科事情]  

材料だけを問うなら 日本で普通に見かける ひょっとしてあなたのお口の中にも既に入っているかも知れませんが 銀のかぶせは先進国では実は日本だけなのです世界の歯科の7不思議の一つといわれています(世界50カ国を歴訪された 前FDI会長談)。医療費の問題から 医療費削減の目的で低コストの材料として使用され始めました欧米ではこういう材料は見かけませんし、ドイツではすでに排除されてしまった材料です。少なくとも欧米の歯科医院で私は見た経験がありません。

歯の治療にはセラミックかゴールドにするのが一般的で それが普通です。日本においても歯科医自身の治療に この 「銀歯」 を選択する歯科医師か現実いるかと申しますと そういう歯科医はおそらくいません。金属を用いるならやはりゴールドを選ぶでしょう。分かっているからで 矛盾に感じるのですが・・。私事ですが、私の子供が幼稚園時代にできてしまった乳歯の虫歯ですが その時も 当然ゴールドで治療しました。乳歯でもです。その治療跡は 乳歯が抜けてしまった今では ありませんが 迷いのない選択でした。ゴールドより セラミックを 望まれる方が多くなってきてはいますが 適応症によりましては すばらしい材料です。  海外で笑って 「銀歯がキラリ☆」は made in Japan ということになります。歯科材料として、銀よりゴールドのほうが物性的に望ましいことは 歯科医が自分の治療を受ける場合迷いなくゴールドを選ぶという事実が物語っています。またこの度学会で訪れました韓国では かぶせも入れ歯も現在保険はきかず、かぶせる時はやはりゴールドかセラミックとの事でした。日本の事情は特殊であることを少しはお分かりいただけてでしょうか・・・                                                       

                                       

           

5.中村歯科医院の考える 治療のゴール」

「治療方針」について (中村歯科医院にお越しいただく方に)

 以上の考えを踏まえ 

神戸・中村歯科医院が考える

「歯科治療の最終ゴール」 と 「治療方針」 は 次の通りです。 

 (重要)

1.心身ともに健康になっていただくこと 

2.快適に過ごしていただくこと (QOL向上の支援)

3.長期的な安定を図ること 

この3つの内容が伴わなければ インプラントも、セラミック冠やゴールド冠も意味を成しません。セラミックといえども ただプラスチックでないだけ、あるいは噛めない入れ歯はプラスチックのかたまりにしか過ぎないのですが きちんと造ることで かけがえのない 体の一部となり その方の失われた大切な機能を元に回復できるのです命を吹き込む作業と申し上げても私は大げさでないと思います。

そこだけ痛みをとるとか 応急的に治療するのではなく 「原因除去に根ざした完全な治療」をしなければならないと考えると同時に 多くの時間と交通費をかけてわざわざ通っていただく以上の価値を 長期に感じていただけるような内容を提供したいと思っています。健康でより質の高い(Quality of Life)人生をおくっていただくための歯科治療、健やかに長生きを目指す歯科治療を目指しています。

すなわち「ご自分の尊い人生のため きちんと正しく歯を治したい。歯の健康を正しく保ちたい」 と 願っておられる方に そのご期待に十分お答えし 快適な生活を送っていただきたいのです。 「歯の健康」が 人生の成功のため、他の分野とも強く結びつくことをぜひとも 感じ、知っていただき 治療をお受けいただきたいと願い、治療計画を立てる際には「真の利益」を得ていただけるよう 「最適 最善の方法」を提案いたします。

 どんどん変化していく現在の日本の保険医療制度においては、歯科領域に限っては決められているベストとはいえない材料はもとより 方法、治療の回数、範囲、順番など、多くの規制や制限があまりにも多過ぎます。たくさん何回も何回も歯科医院に通ったからよい結果というわけではありません。

一例を挙げますと 日本では 歯の神経を抜くことが非常に多くなっています神経を抜きますと 歯はもろくなり 細かいひびが入り割れやすく、また虫歯になっても 痛みを感じなくなりますから虫歯ができても気付かなくなってしまいます。また 神経の複雑怪奇な構造から考えましても 完全な100%成功という神経の治療は得られないものなのです。10〜20歳台で神経を抜いて生涯歯を健康に保てるはずがありません。どうして神経を取る事が日本でのみ多いのでしょう。それは 前述していますが、十分に時間がかけられず 「しみる、痛い」といわれれば、説明と手間がかかり、苦労ばかりの神経を残す治療を勧めるより さっさと神経を取る傾向にならざるを得ない日本の保険制度に原因する部分が多いと思われます。現在の制度のマイナス面が はっきりと患者様のお口の中に現れているわけです。

簡単に神経を取ることは いわば「壊しながら治している」感さえ 感じている歯科医はきっと少なくないはずです。上記の例から、神経を残す努力を行なうなど、時間をかけ、きちんとした最善の治療を施し、ベストの治療を目指すことが生涯歯を守っていくことにつながるのです。このように 患者様にもこれからはこれまでとは違う見方をしていただかなくてはならないようになってきました。

質を求められる治療を希望され、 歯科医も質を追求する治療を目指すのが望ましく、それはどうしても「自由診療の形態」ということにならざるを得ません。自由診療(保険外診療)とは 材料や治療方法において 患者さまのために 手間ひま惜しまず、最善かつ納得のいく医療を提供できる診療です。

「この治療は保険がきく、保険でできる」とか「保険がきかない」とかのレベルの話は単なる制度上の問題で その年、その年で制度や規制は変わりますし 歯科医療の本質を追求する分類ではありません。年々日本の医療制度は 医学的な条件や理由より 財源の問題から発して変化していっています。

歯科医学的でない制度に振り回され もちろん全てとは申しませんが、医学的な本質を見失った形になっているのが現状と言わざるを得ず、「絶対的な価値基準」から観て ただ患者様の健康のための方法を純粋に追求できるのが 今や唯一 「自由診療」なのです。多くの学会で報告されるよりよき治療や質の高い臨床の症例は 歯科においては殆ど全てが自由診療によって行われたものばかりで 歯科の世界は一方でこのようにどんどん進歩、発展しているのです。

中村歯科医院ではこのような意味から「医学的な事実に基づいた医療」を行うため、最善の治療法をお勧めし その目的と得られる結果・価値を十分ご理解いただいた上で 治療を行っています。

例えば 歯が抜けた方の場合 大切なことをしっていただきたいのですが、初めからインプラントか入れ歯か ブリッジかではなく 最初に考察しなくてはならないのは 「どうして歯を失ったのか?その歯はどんな理由でそうなったのか?」 病因の除去から始まるのです。その上で その方にとってのベストを考えていくことになるのです。

「自由診療(保険外診療)」に関しまして、保険診療では得られない内容かつ高い質を提供するため 一時的な出費は伴いますが、これは人生という長い時間で見た時 しっかりと正しく治療することで、計り知れないもっと大きな損失を招かずにすみます。まさに将来への投資を意味します。

治療をしてきたのに歯を失われたり 入れ歯になられた相当数の方は それまでの選択や経緯の失敗を後悔され、ある機会 ある年齢から 「健康の大切さ」をあらためて再認識されるようになります。本当の人生の様々な価値は まず健康であることから始まるということをお感じになり、それに気付かれ、そして実行に移される方は 尊い時間とご自身の能力を大切にされている方と私は思います。

健康であればこそ達成し 味わえる人生の様々な価値 を感じられ 勇気をもってこの際治療しようと決断される方の思いを 治療をお引き受けする歯科医として受け止め、正しい価値を提供し 喜んでいただきたいと思っています。 

り返しになりますが 「自由診療という形で提供できる価値」は 患者さまご自身のためにあり、最終的に「健康」という量ることのできないご自身の無形の財産となります。それが目的の全てです。

末永く 何でも美味しく食べ、鏡を見た時の白い歯や笑顔を保ち続けていただく事は かけがえのない喜びですね。大切な歯やお口を保ち 機能、審美や快適さを守り保ち続けるため 長い人生、その長さでご判断いただければ 姑息的な満足でなく、10年先 20年先 きっと真の喜びを感じていただけるものと信じています。時間が経ってから さらに感じていただけるのです。 

治療開始ですが、応急的な治療が必要な場合は別としまして、通常 十分な診査、診断 そして治療方法の十分な説明と治療計画の決定を行ってからとなります。 計画のない治療は設計図のない建築と同じですので治療をされるされないに関わらず、まずは最善治療の目的、方法、得られる価値を知っていただくことです。そして治療へのモチベーションが高まられ、治療への目的意識がはっきりされたならば、手をつないでゴールに向かって進んで行きましょう。

また 自由診療では治療日数や内容、量的制限、制約がないため お忙しい方、遠方からお越しいただく方には 回数を配慮し、できるだけ治療回数が少なくできるように 一回の治療時間を十分にかけて 集中的に行います。半日 お一人の方だけに取り組むこともあります。診査診断の後、ご希望をお伺いし 治療計画に反映いたします。

生涯自分の歯で いつまでも噛んでいただきかけがいのない人生のQOL(Quality of Life) を 高めていく大切さ。

「今 問題がない] ということで安心はできません。生涯自分の歯で噛むことを望まれませんか?

 まずは現状をよくお知りになり、どうすれば生涯にわたってその喜びを味わえるのか知識としてまず知っていただくことが大切です「知っていただく事」がまずはスタートです。そして情報を得ていただき、その上で患者様の意思決定を尊重する事がこれからの歯科医療では大切だと考えています。                                             

         最後の大切なまとめです。もう少しで このページはおしまいです。

                                                              

        6.まとめ ( 重要です!)

「生涯健康な歯を保つため」に、歯科治療における私の考え をまとめてみますと 次のようになります。

1.現在のあなた様のお口の中は過去の生活習慣、考え方、過去の歯科治療の履歴書です「健康の履歴書」といっても過言ではありません。お口の中には、皆様驚かれるかもしれませんが、性格や人柄まで現れます。「口は健康の見える窓」。あなたにできるだけ早く 「本気で歯を大切にしたい!」、「人生を大切にしたい!」と感じていただきたいのです

歯を失われた方には「入れ歯は人生を支える体の一部であり 単なる物でない」という考え方に目覚めていただくことが大切です。

2.患者さまには、今ある歯をいつまでも大切にしていただけるよう心構えを持っていただくとともに、治療が終われば、「専門家(歯科医、歯科衛生士)のケア―」を定期的に受けていただくことが大切です。原因除去なしに治療を繰り返しても行き着くところは 歯を失うこととなります「予防」と「治療」は車の両輪です!メインテナンスなしって考えらるでしょうか?治療が終了した後は定期検診に来ていただくことを前提として初めて治療がスタートできます。

3.できるだけ歯を削らない治療、特に神経を抜かない治療!を目指すことは今後ますます歯科治療において重視されていきます。なぜこんなに 我々日本人の歯は神経を治療される(歯の神経を抜く)結果になっているのでしょう?努力すれば恐らく7割は神経を取らずに 歯を守る事ができるのではと思われます。しかし神経を残すために伴ういろいろな説明をし 時間がものすごくかかる神経を残す努力に 全くと言うほど評価がないため 日本では神経を安易に取る傾向も否定できない事実でしょう。(神経を抜いた歯を私達歯科医は失活歯と呼びますが 失活歯になりますと 歯はもろく強度は失われます。割れやすくなり 歯の寿命も短くなります。失活歯にならないようにしていくことは歯を守る重要な要素です。)

もちろん場合によっては神経の治療が必要な時も当然あります。削るとき、神経を抜くときは、「条件をきちんと満たした治療」であることです。                                                   

この神経の治療(専門用語で「根管治療」といいます)は ものすごく時間と手間がかかります。さらに 神経の複雑な解剖学的形態から とても100%の成功はありえません。人事を尽くし あとは自然治癒力に期待しているという治療です。ところが、その大変さと大切さが患者さまには殆ど理解してもらえず 歯科医にとっても、さらに長時間ただ口をあけていただく患者様にとっても全く「我慢の治療」です。神経の治療は とても大切で重要な治療です。かぶせの種類(金属、セラミックなど)をご説明するのと違い、見えないベースの治療のため簡単なように軽く感じられてしまうのです

例にとりますと 日本の神経の治療の治療費は何とアメリカの10%以下。場合によっては20分の1。神経の治療 すなわち根管治療の大切さを認識する歯科医師なら全員と申し上げてもいいと思いますが、まともにしにくい現在の環境にため息をついています。ものすごく大変で難しく きっちりとやるには時間がかかり 根気がいるからです。

アメリカへ行かれ治療を受けたら実感されるでしょうが、専門家による前歯の神経の治療は300ドル(¥30000)、大臼歯では500ドル(¥50000)はかかるというのが実態です。 ちなみにNYでは900ドル(¥90000)とサンケイ新聞の記事(特派員のコラム)にありました。現実 今アメリカ(NJ州)に住んでおられる方が 一昨年 1本の歯の神経の治療を行い 1450ドル支払ったそうです。読売ウィークリーの記事でも 日本で 5839円(保険で3割負担では1750円)の神経の治療が、先進国を見渡しますと、アメリカでは 108011円、 イギリス 92220円、 フランス 43920円、 ドイツ 36601円 、カナダ 52764円となっています。日本で自費でこの根管治療だけをしている専門の歯科医師がおられますが、ご本人から直接お聞きしましたら 大臼歯で50000円くらいで治療しておられるとのことでした。

日本の歯科医療において。この時間のかかる 細かい それこそ歯科医として神経をすり減らす「神経の治療」というものに対し もっと適正に位置づけられ、評価されないと まるで100円ショップ感覚で 「安く でもそれなりに」といった感覚で行われ続けることになりかねはしないかと危惧されます。 

お金のことだけを述べたいのではありません。日本での歯科医療の限界を示す一例として 日本でこんなに抜歯に至ることが多い原因になっている神経の治療に対する 評価、認識の低さの現われとして 数字で表したまでです。こんなに大変な治療をするより 神経を抜かないように、そのためには虫歯を広げないように、何より再発の繰り返しをしないように と 申し上げたいのです。

4.「最適、最善の治療」を行っていく場合 自然治癒のある風邪を治すのとは大きく異なり、歯科治療においては殆どの場合 材料や方法で制限、規制、限界のある現在の保険制度の枠を超えなければならなくなります。しかしその治療法が、歯科医学上望ましいと考えられる時ははっきりお話しないといけないと考えています歯科医学上の真実を正しくお伝えし「最善の治療」を行うため 患者様のために「自由診療」 をお薦めすることをためらわないようにしています。当然治療内容に伴う費用は 自由診療においては自己負担になります。目的は生涯に渡って大切な歯を守るためですし、先で悪くなって取り返しのつかない大きな後悔をされないためです。 愛する家族や友人に施すであろう同じ治療方法、歯科医師である私ならこうして欲しいという受けたい治療方法を お越しになられたあなた様に説明していくことが歯科医師としての責務と考えています。(必ずその価値は全てあなたのものとして帰ってきますし その価値を長期に得ていただけそうでなければ お薦めいたしません。)

                            

5.総入れ歯、部分入れ歯に対する考えとして、よく咬め、外れず、よくお似合いの入れ歯とするため、理論に基づいた義歯を精密に作ることが必要であり、そのために入れ歯作製には手間を十分にかけなければならず、自ずと技術提供のための十分な時間何より必要です。入れ歯は材料だけでは決まるものではありません!金属床義歯だから良い入れ歯とは必ずしもなりません。チタンの入れ歯だから良いのではありません。難易度は患者さまによって大きく異なります。お一人、お一人全く条件が違います。本気になって歯科医と患者さまが協力して作っていく工程にほかならないのです。

 

6. 自分の歯を守るためには「木を見て森見ず」というような従来の「対症療法的な治療」はできる限り避け、噛みあわせ、顎関節、咀嚼機能、自然な美しさ、快適性、長期の安定性、金属アレルギーなどの安全性、治療後の予防管理など全体を把握して行うことが大切です。長い間の様々な治療や 加齢による歯の磨耗、抜けたまま放置したことによる歯の移動など お口の中は ご認識以上に悪化しているものです。より良い結果を得るため、条件によって必要であれば矯正・インプラントなども含め「包括的な治療」を行い、全てのお口の中を考えた総合的な治療法の必要性を理解してもらうことが重要です。今問題を感じている部分、そこだけを行う形の とりあえずの治療は どこまでも 一時的となります。

7.最終的に歯科治療は 冠(差し歯、かぶせ)、ブリッジ、入れ歯などを入れて完了することが多く それを作製してくれる「優秀な歯科技工士の協力」を得なければ質の高い治療結果を得られません歯科技工士はとても重要な役割を担っており、熱心に勉強している腕のいい歯科技工士と共に 精度、咬み合わせ、形態、色調表現など、品質の向上を目指すことがとても重要です。技工士のセンスというものは生まれ備わったものと言えるほど個人差があります。「セラミック、クラウン、入れ歯」と言われますと どの歯科医院でも変わりなく同じようなものと理解されているのが一般的でしょうが、実は 絵を描くのと同じ、書道と同じ、お料理と同じ、ゴルフのスイングとおなじで 10人作れば10種類出来上がり、何とひと目見ただけでも全く違っているものなのです。しかしそれは 患者様には選択できない部分なのかも知れませんね。歯科医院の広告や 玄関や 看板では到底分かりえないのです。 

8.歯科治療は正確かつ精密さを求められ、本気になって来られる患者さまに対し「集中力」が必要であり、何より歯科医師に「気力と体力の充実」が求められます。( 中村歯科医院は 私もスタッフも気力の続く AM9:00〜PM6:00で診療を終わるようにしています) 良い治療結果を提供するためには お口全体から考え、そして一本一本の歯に対し丁寧に治療を行なうことが大切です。治療には「時間」がかかり、つまり1回あたりの治療時間を十分にかけなければできません。(60分あるいは120分、時には半日 時間が必要なこともあります。そしてその中で効率よく治療期間と回数をできるだけ短くして差し上げる努力はいたします。)

(時間的に早く治療を終える)集中的な治療は当院では可能です。上下の総入れ歯を2回で仕上げることもできます!早く治療を完了されたい方はご希望をお申し出下さい。診断を行い治療計画を立てた上で 可能な限り行います。

9.お口の中の健康はあなたと私たち歯科医療チーム(歯科医師・歯科衛生士・歯科技工士・歯科アシスタント・窓口スタッフ)が真剣に取り組みあった結果描かれる「合作」なのです「チーム歯科医療」で行なうことが現代の歯科治療では求められます。

         スタッフ全員であなたに最善の歯科医療サービスを提供すること

           そして何より 喜んでいただけること が私達の喜びです。

 

             最後までお読みいただきありがとうございます

                      神戸  中村歯科医院   

HOME | 院長のひとり言 | 歯を残すために | 診療指針  | 診療内容一覧  | 医院紹介  予約  | Q&A

本サイトに記載されている文章の一切の転載 および引用を固く禁じます。本サイトは著作権法で保護されています。転載した歯科医院が神奈川県、及び広島県で見つかっています。同様の事実があった場合は 著作権法に基づき対処させていただくことになります。

Copyright (C) 2003 Nakamura Dental Clinic. All Rights Reserved