院長のひとり言

 当たり前のようにある あって普通。人生にはそんなことがたくさんあります。
その
大切さは 失った時 初めてわかるものです。

「健康」は特に「人生を支える大切な土台」ですから、失なったとたんにこのことを痛感させられることになります。極端かもしれませんが、地位も名誉もお金も 健康を失えば全て意義を見いだせなくなります。(映画「タイタニック」の沈没時のシーンが思いだされます。命が失われようとする時 何が一番大切と感じるかですね)

もし歯、口腔に問題があったとしても 直接生命をおびやかすということは殆どありません。しかし「生きる喜び」という “ 生活のQuality ”  には 大きく関わってきます。そういった意味で 歯科医療は「命の医療」というより 「生活の医療」としての意味合いが高いと思います。生活していく上で重要な意味を持つのです。

生涯に渡り 末長く歯の健康を大切にして 食、笑顔、美、会話 など人生のQOLを高めていただくため、治療開始に先立ち どうしても知っておいていただきたい歯科のお話 と 戸・中村歯科医院 としての考え方と治療方針・治療目的を以下に述べます。

このページは 私が一字一句一所懸命書きました結果、長くなり、お読みいただくのに少しばかり時間を要します。(もしもご縁あって中村歯科医院にお越しいただく場合には 前もって 腰をすえてお読みいただいてから来て頂ければと思います。)

これから始まる「目指す治療のゴール」と 「目的・価値観・コンセプト」を 治療をお受けになられる方と共有しながら、お目にかかれるご縁がありましたら幸いです。

1.はじめに…(歯科医院選びの難しさ )

「歯医者選びは難しい」「どこが安心か」「何を基準に探したらいいのか」・・・など

そうお感じになっておられる方は実際多いと思います。
「近いから」、「紹介されたから」、「医院がきれいだから」、「上手と聞いたから」、「痛くないらしい」 「広告であそこ安いみたい」、「ホームページで見たらよさそうだ」・・・様々ですね。

歯科の場合の選択の難しさとしては、次のような事が考えられます。

(1)治療の性格上 簡単にやり直しができない・・・
一度削れば,一度神経を取れば、一度抜歯すれば,二度と戻らないという 決定的な事実が歯科治療にはあります。後悔する結果にできる限りならないようにしたいので 自分の体のことなのでかなり慎重になる。得られる結果は「縁と運」でかなり左右される。

(2)「歯医者=痛い」というイメージが付きまとう・・・
痛い経験を過去にした。恐ろしくて 行くことそのものが壁となり、不安で痛くないようにしてもらえるかどうか 治療そのものへの恐怖心が消えない。怖いので基本的に治療を避けたく、行くことをためらう。

(3)自分の納得のいく治療を受けたい・・・
正確に説明を受け、治療を理解したい。どうもわからないまま削られ、抜かれ、治療が進んでいく不安。治療回数や内容、費用が妥当なのかさえ理解しにくい。専門性が高い分野なので判断しにくいのが原因。

(4)歯科治療は費用がかかることが多いが
コストをかけるだけの本当に値打ちがあるかどうかの見極めがしにくい・・・
歯科治療は風邪のように自然治癒に頼れる治療ではない。

絵を描き、彫刻をするように全てが手造り作業で、どこでも、誰でも、いつでも同じ品質という均一の内容が得にくい 非常に個人差の大きい性格を持ち合わせるため 安い、高いという値段だけでの良し悪しの判断ができない。

何もかもお金をかければいいというものではありません。ケースバイケース。しかし安ければ良しとは決してならないことも多い。最初安いのが、結局長い人生で見たら、後で高くついてることは少なくない。いい治療は適正に行うならある程度は技術力を要し、時間と経費がかかるため内容相応にコストはかかるものです。費用に見合う治療内容、費用対効果が確かであることが求められるが、残念ながら専門家でない患者さんには極めて判断しにくい。お金をかけたのにダメだった経験があるとさらに分からなくなる。

(5)ホームページなどで得られる情報は かなり主観的な判断となってしまう
歯科医院のHPでは デザイン、きれいな写真や美しい画像のイメージが目に飛び込んでくるため、 雰囲気やイメージだけで 判断しがちになる。人間は目からの情報が優位になるので錯覚するんです。

この医院はどういう考え方を重視して取り組んでいるのかを中心に見るべきで、HPに宣伝文句、宣伝表現、自慢話が多いのも 広告的要素が強いといえるでしょう。無料説明会や無料相談も結局は同じ目的であるのは明白です。歯科医師には「職人肌型」と「経営者型」に大きく分かれる気がします。地味なHPでも立派な先生が実際いらっしゃいます。その反対に派手なHPでも・・となるのです。

 この写真の料理は 美味しく見える料理なのか? それとも 美味しい料理なのか?
身近な例で、美味しそうなみかんの写真を見て、甘いか、酸っぱいかは わかりませんね。手で皮を剥いて口に入れて初めて判断できます。私自身も美味しそうなので「通販」「テレビショッピング」で つい買ってしまい失敗したことが何度もあります。

ハード面の情報は得られても 技術面、など ソフト面までは残念ながらわからない。またホームページというのは経験力や技術力が反映されるのではなく、写真やイメージ画像でそれなりに立派な内容 あるいはきれいに治療できるのではと映る場合がある。歯科の仕事は 知識(学術)×経験力×技術力(器用といわれる部分)×感性(センス)で決まり、例えばホームページの美しさや治療メニューの多さ,スタッフの数や、若い勤務医の数、医院の美しさ、設備や器械など、外見だけでは決して決まらず かなり“見えない部分”で決まっていることを普通はわからない。

(6)その方、その方で条件も状態も 実際は異なる・・・
人から聞いた情報だけでは ご自分にとって都合のよい部分だけで判断しがちとなる。

“いい歯医者教えて?あそこはどう?” と人に聞いたり、聞かれたりしますね。さて ここでいう 『いい歯医者』 とは何を指すか なんです。 
おそらく、治療が上手で、痛くなく、愛想もよくって、丁寧で親切で、治療も早く終わる、最新設備や機器もたくさんあり、医院がきれいで清潔、スタッフが優しく、治療費は安くて、説明をよくしてくれ、なのに待たされることもなく、困って電話したらいつでもすぐに診てくれる。予約もすぐとれて ・・・・確かに理想的ですが、全てを満たす歯科医院などあるんでしょうか?
あなたの仕事に置き換えればいかがでしょう? 愛想が今ひとつでも職人肌の方もおられるはずです。

ですからこの歯科医院は何を優先したいと考えているか、どういう考えなのかなんです。

ご自身が何を求めて歯科医院を選ぶのか」が問われます。選ぶ基準、ものさし、価値観により その方にとっての最適な歯科医院というのは、変わってくることになります。

不安な今の社会(7) 今の社会がもたらしている不信感 疑心暗鬼に・・・
医療分野でも上記(1)~(6)のことを踏まえ、本当に信頼関係の中で心から相手に身を委ね、信じて治療をすすめられるかどうかという現代社会がもたらす不安、不信感。特に都会ではその傾向になりがちです。
これだけ犯罪や社会問題が多いと 一体何を信じるのがよいのか分からない時代になってしまいました。
いい結果というものはお互いの信頼関係がベースとなって 得られるものだと思います。

(8)治療法を選ぶ際の迷い(情報過多から起こる迷い)
 今やネットで ある程度の専門的情報はたやすく得れるため、情報過多になりがちです。それがかえって不安や迷いの原因となってしまいます。治療法も一つとは限らず、実際いろいろ選択肢はある場合が多く、歯科医師によって考え方も治療法は変わります。全く方針が異なることもあり得るのです。例えば歯を支える骨がなくなってしまうから(将来の入れ歯、インプラントなど)先を見て抜歯を勧める歯科医もあれば、とにかくギリギリまで残していくことを提案する先生もあることでしょう。でもとことん歯を抜かないのがいい歯科医とは限りません。その患者さんの生き方、性格、体質、病状などを診ながらの「診断」になります。

 断片的な知識は 優柔不断タイプの方にとっては かえって迷う原因になってしまうことになります。健康に関する過剰な情報で埋まり、自分で「こうではないか」と、診断してしまう方が陥るところです。またセカンドオピニオンは意義のあることですが 最初のオピニオンと違うことを言われると 次にサードオピニオンが必要になり どんどん迷い始めることになります。将棋の世界で言われる「長考に好手なし」という結果になるのかもしれません。

 

このように枚挙に暇がありませんが、歯科医院の選択が難しいのは一言で申しますと 「自分の身を安全に守りたい、生命を保ちたい」という意識が あなたに本能的にあるからに他なりません。だからこそ 「この医院に身を任せられるのか?」とより慎重になられます。

買い替えも効きどこで買っても同じ均一の品質が保証される身近な商品なら あとは安さを売り物とした値段の競争や あるいは近さや便利さだけでお店を決めれば何のマイナスもないでしょう。

残念ながら、「歯科治療」はそうはいきません!!
 やり直し、後戻りができない場合が多く最終的に得れるものが「もの」では決してない からです。得られるのは「健康」という お金に換算出来ない「価値」です。
患者さんが求めるのは 技術力(技能、腕)、診断力(より高い専門的知識)、経験力(習熟度)、感性(センス) そして 歯科医がどういう人間か のはずです。その次に、設備や安全性などの外的な要素を求められることでしょう。

(これらは足し算でなく 技術力×知識×経験×感性 の掛け算になるのです。)
繰り返しますが、歯はその性質上、何度も再治療を繰り返すわけにはいきません!

虫歯治療したところに再び虫歯ができたり、差し歯が外れてきたりして、やがて神経を抜き、銀歯をかぶせた。その歯が また外れたり 歯が割れたりしてまた悪くなり、ついに今回抜歯に・・。

治して治して、通って通って お金をかけてたどり着いたゴールが抜歯!いったい 何をしていたんでしょう?

例えば、、右の歯はあんまり治療せず何の問題もないのに 左の方の1本の歯は何回も繰り返し治療している。また左の歯の具合が悪くなった。

そこで歯科医院へ行ったら、抜歯と言われ、抜いた後、両隣の健康な歯を削って銀歯のブリッジ、そしてそれもまた悪くなる運命に、、、次は入れ歯を勧められ・・・このように歯を失ってからでは手遅れという事なのです。

実はこういう方が余りにも多いのが日本の歯科医療制度の下での現状でして 元の歯を取り戻すことは二度とできないのです。

この例えが当てはまった方には ドキッとされたはずの歯を失うまでの流れだと思います。

ところで 医師の不足、偏在は社会問題になっていますが、歯科医院はあちらこちらに溢れていることはすでにお感じですね。
ちなみに当地域の医療機関マップを見ると私の歯科医院から歩いて5分(300m)以内に なんと!16~17軒歯科医院がありました。どこの地域でも同じだと思います。

しかし「歯医者さん 多い」といいますが、実は同じように思えるそれぞれの歯科医院

実は 方針も 得意分野も 行っていることも かなり違います。外科が得意な歯科医院、歯周病治療を重視している所、被せものが上手な所、子供の咬合管理、育成に力を入れている所、神経の治療に優れている先生、矯正が得意な歯科医院、噛み合わせの治療、顎関節、訪問診療、嚥下や呼吸などの分野に力を注いでいる所、審美歯科治療、インプラント、虫歯治療、、、 などいろいろな分野があります。
ですから、多くていいと思います。
いろいろな歯科医院があるのは よいことではないでしょいか?

「歯科」「デンタルクリニック」の看板は現実多いので きっと迷われることでしょう。例えインターネットで検索し調べぬいて決めても、歯科医の人間性、お互いの相性、スタッフとの親しみやすさ、実際の信頼度 安心度も パソコン上ではわからないはずです。

繰り返しになりますが、何をもって どういう基準で選ぶのか? が 重要です。
ホームページを持たない 素晴らしい技術、人柄の歯科医を私はたくさん知っています。飾らないホームページでもいい先生もおられます。

逆もまた真なりで ホームページ上では 行きたくなるいいイメージだけど・・・という場合もあるでしょう。

この先 読んでいただくと 患者様として必要な知識、考え方も少しは 理解を深めていただけるのではないかと 思っています。歯科医院選びの際のお役に立てば幸いです。

(ただ、専門的な知識を整合性なく持ちすぎて、返ってそこだけの知識が邪魔をして 「混乱」に陥られる方もたまにおられます。適切に情報を手に入れてそれを利用してください。基本は「歯科医との信頼関係」であることは前述のとおりです)そしてあなたの価値基準を明確化できるお手伝いとなれば嬉しく思います。

「きれいになりたい!」、「歯が抜けたままになっている」、「入れ歯が噛めない」、「入れ歯が外れる」、「銀歯が光って気になっている」、「白い歯になりたい」、「歯並びが気になる」、「歯がぐらぐらしている」「噛むと痛い」「歯周病ではないか」、「被せたものがとれた」「歯茎が腫れた」「歯石を取ってきれいにしたい」、「虫歯がある。」、「定期的にメインテナンスしたい」「痛くないように治せたら」・・・・いろいろお悩みと思います。

色々ある症状を感じながら、そろそろ行こうかと思いながらも、しばらくして症状も治まったり、忙しくてなかなか都合がつかなくなったり、踏ん切りがつかなかったり・・・・・

お口の問題点は 気づいたり、感じだしてからも しばらくは放っておいたり 我慢したりして そのうちそれにも慣れ 時間が経って、いよいよ困ってから 真剣に行く場所を探したりするものです。でも 探し出す時はかなり本気になっている時でしょう。

そして そんな不安を振り払い、

一大決心のもと、あなたの歯科医院選びが始まるわけです・・・・・

「あなたの人生にとって あなたのベストの歯科医院」 が見つかることを祈って・・・・

2.歯科医院に行く本当の目的について

お口の中に人生が現れる

1.お口の中は 「人生の履歴書」そのもの

あなたのお口の中は 「過去のお口の履歴書、人生の履歴書そのもの」 といえます。いわばごまかしのきかない履歴書を持参され 歯科医院にお越しになられるわけです。そんなふうにお考えになられたことがおありでしょうか?でも今のお口の中に人生が正直に反映されています。
「あなた自身が見える窓と言えるのかもしれません。

「履歴書」 そこには、 あなた様のこれまでの歯に対する考え方や知識、これまでの治療法の選択、様々な歯科医との“出会い” “縁”や“運” 、 また人生の取り組み方、健康に対する考え方、仕事との関係、美的センス、衛生観念、 そして 生活習慣はもちろん ご性格、年齢 、人生観、金銭観や 経済力まで ・・・
人生の全てが正直に反映されているわけです。
(ご自分で対応できないものとしては 先天的な条件、遺伝的に両親から貰った形や状態は考えられます)

これを過去に戻す事は人生と同じで、残念ながらできません。

しかし 状態の悪い方にとって、最も大切なことは 人生の全てに通じることですが、過去は過去として執着せず、明日以降の未来を変え、新しいご自分を 自らの力で手に入れることが可能である! ということです。

積極的な気持ちで 常に前を向いて 心身ともにこれから健康で、長く充実した人生を歩んで行きたいものですね。

 


まずはその「履歴書」を正直にお見せいただくことから始まります。

例えどんなにお悪くとも、ほったらかしでも恥ずかしいなんてことは決してありません! ほったらかしにすることの方が 恥ずかしいことです。

「区切りをつける」意味で勇気をお持ちいただくことです。

あなたはご自身の人生のキャプテンであるはずですから ご自分の運命の運転席に座っておられることになります。助手席ではありません。
命ある限り、ご自分の力でその生を与えられた価値を 出し続けなくてはなりません。

現在 どなたもお感じのように、経済情勢、社会情勢、地球環境まで 非常に不安定な時代に私たちは生きています。
それは「本当の人生の価値は何か」を知るよき機会とも受け取れます。

大切にすべき対象。それは「自らの強い生命力を養い、末永い健康、そして分かち合える幸福感、生きがい」であるはずです。
健康はあらゆる活動の源ですから 大切な健康を形作る「歯の健康」も同じように守らなくてはいけません。その健康を守る責任は 個々 すなわち ご自身にあるといえます。

2.どうして歯科医院に行こうとされるのか?

さて 日ごろ 意識されているかどうかは別にしまして 歯やお口の役割は 直接 生命、社会活動に関係しているという事実です。一生涯 食物を消化し、栄養を吸収し、そして食べる楽しみを味わえることは この上ない尊いことです。
冒頭にも述べましたが、歯は胃と同じで「食」や「健康」という生きる喜びに直結する重要な臓器ともいえ、仮に胃を切除すると、食べた物が一気に腸に流れ込むため、血糖値が急上昇、急降下して体調が悪化したり、体重激減や逆流性食道炎、貧血や胸のつかえ、下痢や便秘などが続くことになります。歯の機能も 正常な状態が失われると 様々な悪影響をもたらします。咀嚼(食べる機能)、発音、嚥下、審美、顎関節、顔立ち、消化、病巣感染・・・・一例として、重いものを持ち上げる時、奥歯がないと間違いなく腰にきますし、お考え以上に生活に直結しています。

当然、毎日の会話、笑顔にも関係し 不具合がありますと周りに与える印象も悪くなってしまいます。前歯を抜けっぱなしにしていると内面を見られ、だらしない印象を与え、結果 信用さえ失うことにつながりかねません。

と、申しましても歯科医院へ通院されるのは あんまり気が進む事ではないでしょう。
でもやっぱり歯を治そうとされるのは その先にある大きな価値を潜在的に求めておられ
のです。
その価値を このページを読まれたこのチャンスに、ぜひともご認識いただきたいと思うのです。

では例えを3つ 挙げてみます。

まず 1.「白い歯になりたい!」と 思われるのはなぜでしょう?

「白くできますか?」「白くなりますか?」 治療中よく言われます。最近は銀歯は殆どの方が敬遠され、できれば白いかぶせにしたいと希望されます。
「歯のホワイトニング」など 「きれいになりたい!」 それは心の中でいつも美しく,人から好感をもたれ,輝いていたいと望んでおられる証です。自分のことを注目される、関心をもたれるということは、老若男女誰しもが潜在的に望んでいる願望だからです。
白い歯になりたいのは 結論的に申しますと 「自分の存在を大切にしたい、存在を認めてもらいたい」という心から起こります。
「周りから関心をよせてもらいたい」「私を見てほしい」 というのが人としての本心、本音なのです。特に女性はこの意識が男性より多少強い傾向があります。
「笑顔」は相手に自分を受け入れてもらう時の基本です。
いつも笑顔で、いい言葉を言っていますと 幸せになります。
歯、顎は その笑顔に大きな影響を与えているのです。

 では2.「ぴったりと合った よく噛める入れ歯」を求められるのは?

入れ歯

食べるという事は、毎日の生活の中で、食欲を満たし、体を養い、会話を楽しむ人生の大切な時間であるということなのです。 「人生という有限の時間を楽しみたい!」のです。

「もう歳やから~」と人生を諦めるかのように、合わない入れ歯を入れ続け、抜けた歯をそのままにしながら食事や会話をおざなりにして 本当に有意義な時間、健康で幸せな人生につながるのか?ということです。

「もう・・」は心のレベルでは消極人生下り坂を、「まだ・・」積極人生上り坂を歩いているといわれます。常に積極的な心持ちで歩むことは こころ豊かな人生の極意!です。私が属する勉強会の最高齢の歯科医は85歳です。毎月一回京都で午後9時から11時半まで一緒に勉強しますが、その先生の眼はいつもやる気で輝き、私たちによくこう言われます。

「齢をとると年々楽しいことが増えてくる。皆それを知らない。」

人生の後半を生きる残り時間の少なくなった方こそ 時間はもっと大切!ですから「もう歳やから~」 と口癖にしないようにして下さいね!
定年後とか老後というのも 本来人生という命の活動にはありません。
そう決めてしまうから そういう生き方に向かうだけです。
口癖にはその人の生き方が正直に映し出されます!口癖の通りの結果を招きます。
前向きで積極的な言葉を口に出しましょう!

ある女性の治療を通じてわかったこと・・・このような事がありました  

10年少し前のことです。78歳の女性が 紹介で、娘さんに付き添われ来られました。そして初診の日のお話の中で、こう言われたのです。私にとっても これは今でも心に残る言葉ですので お話します。

「先生 私、もうあんまり長くない人生ですが、2年でいいから ちゃんと食べたいんです。食べたいもの食べて死にたいんです。」

お口の中は 取り外し式の入れ歯(義歯)も入っていて、一応の治療は全てしてはありました。しかし状態は私から見て非常に悪く、決して質の高い内容、良好な治療結果では残念ながらありませんでした。

「せっかく治されたご様子ですが、このままではお食事するのは 確かにお困りですよね」と なぜ食べられないかと、どこに問題があるのか、解決するには どのように考えていくべきか、現状を詳しくご説明し理解いただきました。ご希望をお聞きしながら治療方法、治療期間、治療コストなど 決定し 2度、3度と来院され、納得していただいた上で 治療をお引き受けしたわけです。

治療期間はある程度かかりましたが ようやく治療が終わり(この方は結局は入れ歯を希望なさらず、インプラントを7本して残る全ての歯も治療)元通りの状態と 機能を回復しました。全く「別人」のお口になられ、食事時間も半減したとの事で、諦めていた あわび、大好きなたこ、 イカ も平気でお食べになり 大変 喜ばれました。私も嬉しく 喜んで一緒に記念写真も撮ったほどです。治療後は定期健診にもお越しになられて喜んでいただいているお顔を拝見しながら 「毎日 歯ブラシ頑張って 大切にして下さいね」とお声をかけていました。

 ちょうど2年経ったある日 娘さんが来られました。
娘さんは初診の日 付き添いで来られた日のことなどを思い浮かべられたのだと思いますが、「母が亡くなりました」と 告げられ涙ぐまれました。
私も「まさか!」と思いましたが、本当にちょうど2年で旅立たれたのでした。

そしてこう付け加えられました。
「本人も望んだことが叶い、生きてる間 本当に嬉しそうに食べていました。最期満足した人生だったと思います。」 と 。

私としましては せっかくここまで治療したわけですから、この方にはもっともっと、長生きして 喜んでいただきたかったのはもちろんです。

でも 満足されて旅立たれたと聞き、ご本人が初診の日に
「先生、2年でいいから ちゃんと食べたいんです。食べたいもの食べて死にたいんです。」 と言われた言葉の重さを改めて思い返しました。

このことから学びとれた大切な事は、歯科医療のベースに、「歯が人生とつながっている」 という尊い事実があるということでした。
この世を去る直前まで 食事は尊い喜びであり、そして、しっかりとした歯科医療を提供しなければいけないという認識を新たにしたのでした。
特に人生の終末期では、点滴で生命を維持するのも医療ですが、一杯のスプーンで味わうようにするのも 大切な医療だと思います。

「生きる」ために「食べる」、「食べる」ために「生きる」

「生きる」ために「食べる」、「食べる」ために「生きる」 

どれほどこの「食べるため」に実際時間を費やしておられることでしょう。毎日三度献立を考え、買い物に出かけ、帰ってからは調理し、やっと食事が始まり、最後は後片付け・・・。 毎日多くの時間を この「食べる」ために費やしているのです。

美味しいものがあるのに 食べれない。
そんなつらい日常生活から早く解放されなくては 人生もったいないです!!

最後に
3.「インプラント治療」は 一体 人生とどう結びつくのでしょう?
いつまでも心も,体も若々しくいたい

その結論は 「いつまでも心も,体も若々しくいたい」 その生への願望、執着心からです。

上記の78歳のご婦人の例でもお分かりの通り、若かった時のような自然な歯を取り戻し あの頃のようにしっかりと何でも食べたいという まさに「生き甲斐を求める心」です。アンチエイジングの考えがベースにあります。その手段として有効な方法の一つの選択枝が「インプラント」という方法であると考えています。

インプラントは30年間 相当数、臨床の場で行っていますが、「入れ歯で満足な方にはそれもよし」 という考えも持っています。人の満足の基準が 人により異なるからです。

またインプラントは歯をこれ以上 残せない場合に行き着く 最後の手段です。
長期的な健康を考えた上での計画が大切です!

「その方の人生」 その中で考えて 始めてその方の治療法の選択がなされることになります。しかし、インプラントされた方が入れ歯に戻りたくないといわれる背景には快適性、機能性 そして一番は何より 残っている歯を守ることにつながる という点です!

インプラントはコストも確かにかかります。しかし噛み合わせが安定し、残る歯に負担がかからず歯を守る、長期的な安定を得ることができることは 私の経験ではっきり申し上げられます。

また隣の歯を削らないようにすることができるなど 従来の方法と比べても、治療上の有効性は十分にあります!
昨今の情報や 否定的な意見を鵜呑みにしてインプラントに対して過度に不安をお感じの方もいらっしゃいますが、診査、診断、適応症の選択、正しい術式、お口全体を考えた治療方針、そして最も不安な痛みへの配慮をきちんとすれば いたずらに怖がられることはとても残念なように思います。治療後 喜んでいただける方法です。

これまでをまとめて申します。

つまり なたもが「幸せに満足して生きたい」という願いを持っています。

幸せに生き抜くため、あなたの人生の主人公であるあなた自身のために歯科医院を訪れていただく。 この仕事を通じて強く感じます。失って初めて大切さを実感するものです。病気をして健康のありがたさに気づくものです。

何のために歯を治し、健康を守っていくのか。

歯の健康が「人生とどう結びつくのか」 治療を始める前に少しでも感じていただき 大きな目的意識を持っていただくことが大事と私は思っています。

3.今の日本の歯科医療について

ー保険制度の「功」と「罪」ー 制度の疲労と限界

8020運動8020運動80歳20本歯を残そうという運動)。お口の中の歯の数が20本を割ると食べる機能が著しく低下し残っている歯にも負担が増してきます。 残念ながら統計によると ちょっと前まで 日本では80歳で残っているのはわずか10本という結果でした。予防への関心が高まった結果 改善し 今は14本になり、8020を達成している方は40%となりました。
もっと前から アメリカでは20本! 予防大国といわれるスウェーデンでは25本!も歯が残っているのです! スウェーデンでは国民の90%が予防で定期的に歯科に通院しています。
しかもその25本については 日本ほどたくさん治療をしていません。歯を削ったり 神経を抜いたり かぶせたりしていないのです。

日本とスウェーデンの健康な歯の数の差! 

80歳におけるこの圧倒的差
50歳の段階でお口の中の状態の差は歴然です。
一体どこからくるのでしょうか?
どうして日本人の口の中は銀歯だらけで 抜けていくのでしょうか?
なぜなのでしょう?

それにはいろいろな要因が重なりあっています。
その要因の一つとして、一番大きいのは日本の歯科医療においての保険制度の問題です。
「歯科」の特徴として 大部分が薬で治したり 自然治癒を期待する療法でなく、技術の提供を行って治します。風邪のように自然治癒するのでなく 材料、方法、技術、経験、知識で結果が変わってくる要素があまりにも大きいといえます。その治療法の患者様への提示 そして出す結果は 歯科医によって 十人十色となります。

日本では歯科治療は対症療法の傾向があります。悪いところ 困っている箇所だけを治す形です。気軽に治療を受けれるという長所も持ち合わせてはいる日本の健康保険制度ですが、残念ながら保険治療では決められた限界枠の中でしかできません。(その枠はますます小さくなってしまいました!)
ほとんどの対処療法的な治療はできるというものの、次の問題点があります

どんどん進歩する新しい材料、最適な方法を行おうにも 治療方法の制限、使える材料の制限のため、治療時間を十分に使い、ベストの材料、ベストの方法で行う 最新の治療や最善の治療は この制約の中では到底できない というのが実際です。

きちんと治そうとする場合、現在の正しい歯科臨床でなくてはならない矯正治療、きれいな白い歯にする審美治療、快適でしっかり噛め 噛み合わせを保持するインプラント治療は保険では全くできません。

現在の歯科医療(技術の進歩材料の進歩など含め)で 「矯正」、「審美」、「インプラント」なしで 治療がやれるのでしょうか?

矯正は歯並びをキレイにするというのが 目的のように思われますが、専門的立場からは正しい歯の位置(Tooth Position)を得ることで 正しい噛み合わせ、虫歯や歯周病へのリスクを減らし、結果 見た目も改善するという目的で行います。

審美は 自信と自尊心を取り戻すために行います。美しいものに魅かれるのは自然なことです。

インプラントは 他の歯を削ることなく守り、噛み合わせの安定を図り、入れ歯ではできない快適性を得ることができます。

これらのオプションを説明することなく歯科治療が普通に行われているとするなら、先進国と言われる国の中で 日本ほど遅れている国はないのではないかと思います

歯の位置は悪いくてもそのままやりしかなく、正しい位置に動かすことはできません。
 見た目も銀歯かプラスチックで自然観の乏しい状態に(ちなみに銀歯を入れるのは日本だけです!
どうしても使わなくてはできないこともありますが、時代に即した できる限り金属を用いないで、自然な歯の色調、強度や耐久性を備えた材料を精密に行うことはデジタル時代となった今の歯科医学の当たり前です。

失われた歯の部分には バネの見える入れ歯となり 違和感は避けれません。
 保険で白い歯はプラスチックですが、どんどんすり減りますので 噛み合わせは大きく変わっていきます。
 気持ちが悪いと入れ歯を外したままだと、残っている歯に負担が来て 噛んでない歯は移動し、今度は違う様々な問題が生じます。
それなら虫歯になってないキレイな隣の歯を削ってでもブリッジをするかです。
が、それはそれで多くの弊害があります。

QOLを高めようにも 制限内でしかできない歯科医師としてのジレンマ。

一面すばらしい日本の保険医療シズテムですが、歯科医学の進歩に伴い 今やその限界を超えているのを痛感するばかりです。

 ですから 説明を含め 一つ一つ丁寧に時間をかけ、精密に、いい材質で 自然観あふれる満足度の高い方法、長期的に安定する質の高い治療は 保険制度の枠内では できないということになってしまうのです。

「患者様がある程度自由に 健康のため コストをかけられるか」 という条件、
「歯科医師が身につけ提供できるすべての技術が、制限や制約なしに使えるか」 という条件
 この2つの条件が一致する時 ベストの治療が提供できるのです。

くれぐれもお間違えなさらないで下さい。

 患者さんのために 自由診療があります。

 自由診療は患者さんのためにあるのです!!

高精度、高品質で 健康に結びつき 安全で 安定した治療を追求することが 自由診療の目的の全てです!

食の安全を考える方は多いと思います。
歯、お口の安全を考える必要は もっとあるのです。


その場限りでなく、正しい歯科の知識を得て、長期的な目で 歯科治療を考えてください!

 

昭和30年代の頃のように 国民全体に虫歯が蔓延し 歯周病(当時は歯槽膿漏)の概念も極めて乏しく、歯科医の数もまだまだ足りなかった時代においては 国民の健康の平均的なレベルを上げ、対処療法で痛みを治すためにも これは国として必要な制度でした。
しかしもはやこのシステムも 医療制度、年金制度など 時代と共に疲労に陥り、ご自分で内容、方法を選ぶ必要性が生じてきました。

もちろんこれまでの役割を全面的に否定するものではありません。
しかし 歯科に限っては この制度が 逆に治療をどんどん増やしていっているのも否めず、お口の機能、健康の維持に 本当に全てつながるのかどうか 口をつむる歯科医も多いのではないでしょうか?


 しかし まだ多くの方が 「悪くなってから歯科医院に行けばよい」 「奥歯は見えないから銀歯でよい。前歯ほど気にしない」 「いい治療が何でも保険でもできる」という考えや誤解があり、 そして何よりそれに準じた治療が日本中に蔓延しました。

今もなお続いているわけですが、とても80歳で25本残るような方向ではありません。

ですから 奥歯ばかり何度も治療を繰り返し、結局 治療した歯から 順番に 大切な歯を失なってしまう方が圧倒的に多いのが事実なのです。(恐らく あなた様のお口の中にも治療済みの奥歯が多いはずです。特に適当に神経を抜いてかぶせてある歯が日本では非常に多いのです。)

現在の日本の保険制度は「出来高払い」といわれる制度です。同じ治療なら1時間に1人より2人、3人。1時間に1歯より2歯、3歯とたくさん治療する傾向になるわけです。「質」ももちろん求めなければなりませんが、実際は「量」で成立している制度でもあります。

卒業して初めて 患者様に直接接し、初めて抜歯し、初めて歯を削り、初めてかぶせたりします。

皆さん驚かれるかも知れませんが、歯科大学では卒業まで 資格を持ち合わせないわけですから1本も歯を抜く経験なく 歯を削ったり、つめたりの経験を一度もすることなく卒業します。特に最近は合格率が60%にまで下がっていますので 国家試験対策のため 技術的学習より、ひたすら国家試験に通るために早く臨床実習が終了し(ある私立大学では5年生の真ん中で終わるようです)、試験勉強だけに多くの時間を割いているのが大学の今です。

卒業して初めて 患者様に直接接し、初めて抜歯し、初めて歯を削り、初めてかぶせたりします。ベテランの歯科医も 卒後すぐの若手勤務医も、さらに上手も下手も関係はありません。保険制度では上手下手、経験はまったく関係ありませんので、時間かけても、かけなくても同じ。かぶせは2年間もてばよい と規則で決められているのですからどうしても 日本のこの制度下では 2年間は外れてこないことを最低目標としながら、少しでも早く、たくさんすることを求められ、これが「質より量」 の傾向を生み まさに「数を追う」形につながります。
「再治療」がないと成り立たない制度といえば ちょっと言い過ぎかもしれませんが、本来 予防に努め、疾患を減らしていく目的からすると矛盾が生じます。

平均おひとり15〜20分程度の治療時間となる形になるのでしょう。

応急処置は別としまして、歯の治療を正しく行おうとすると やはり毎回15分や20分などで歯科治療は到底できるものではありません!
説明だけで1時間かかること あちこち問題の多い方の場合にはそれが2度、3度。
それは珍しいことではなく 治療開始するまでの必要な時間です!

歯科治療は 全てにおいて本当に細かく精密にしないといけない仕事です。さらに患者さんの理解を十分に得ないと 先に進めないため、ものすごく「時間」が必要です!
必要な「時間」をかけずして 正しい歯科治療は 不可能と思います。

しかし多くの場合、説明を3分で終えても、30分、60分かけても保険では評価が同じですから、時間がかかり採算性の低い「説明」は最小限度にして、できるだけ簡潔にすませ、時間節約が前提ですから とにかくすぐ 「治療」に入ることになり その治療の時間さえ十分かけない(不採算なのでかけられない)ため 結果的に 治療⇒再発⇒治療⇒再発・・の繰り返しに つながってしまうことが非常に多いのは残念なことです。
(不採算部門の最たるは 神経の治療でしょう。まともにやったら大臼歯の神経の治療には60分はかかります。早くやらないといけないとなったら これは困ったことです。)

これでは歯科医も患者さまも共に納得のいく治療といえるはずがありません。

そしてこの悪循環が 歯の喪失に直結しています。

これが治療した数、量に正比例する「出来高払い制度」の弊害といえるのではないでしょうか・・・。
歯は 治療する度に次の段階(より治療が大げさになる方向)に間違いなく進んでしまうのです。
ですから 3~4度目の治療で ついに抜歯! ということになります。

一本でも歯を失われた経験のある方には この事が身にしみてお分かりのはずです。
振り返ってみてください。同じ歯ばかりを これまで治療されてこられたのでは?
それが当たり前と考えるようになってしまってはいないでしょうか?

歯科の特性を理解なさらず、安易に治療を繰り返して来られなかったでしょうか?

今後、間違いなく日本の社会保障費(医療費)は削減されます。
これまでの制度は 医療制度、年金制度、教育制度などで見られるように これまでの官製システムがシステム疲労を起こしており 避けられないと思われます。保険でカバーされる部分はこれまで以上に小さく、狭く、薄くなることはやむを得ません。
治療の質を求めるなら今後ますます 健康に対する自己責任、自己負担が増すことは 明らかです。これは歯科だけに限ったことではないと思います。

予防する大切さ「予防する大切さ」を十分に理解され、自己管理を十分行い、必要以上に治療しないですむよう、あなた自身の努力で虫歯や歯周病にならないようにしていくことが大切です虫歯や歯周病は努力次第で9割は防げる病気です!

もし総入れ歯でしたら、噛めない 外れる 痛みがでる そんな苦しい QOLを下げるような入れ歯を何度も作り替えるのではなく、しっかり噛める入れ歯をきちんと作ることが よりよき人生につながっていくはずです。

「治療の必要が生じた時」は 今後10年、20年、30年と、長い人生の中で治療を考えることが大切です。その段階その段階でベストを尽くし きちんと治しきる事は 10年、20年・・と経った時、確かな結果として現れてきます。再治療を何度も繰り返してはいけないのです! もし治療の必要が生じたら、ベストの治療法をできる限り選択して正しく行うことが 将来に良い結果をもたらします。結局あとが楽なのです。   

ー お疲れでしょうが もう少し続きますー

4.これからの歯科治療について

ー QOLを求めて ー

 1.「 削らない」、「よりきれいに美しく」そして これからは「予防」!!

歯科医療まず必要以上に「削らない、抜かない」というのが 現在の歯科医療の流れです。

しかし、くれぐれも勘違いをなさらないで下さい! 実際どんな歯でも抜かずに行うということではありません。早く抜く方が 骨を失うのを防ぎ あとあと良好な結果につながることもあります。的確な診査診断が必要です! 
5年先、10年先など お口全体の将来を考えた時 早く抜く方が 先々よい結果が得られる時には 私ははっきり「抜歯」をお勧めします。何でも抜かないのがいい治療だ。できるだけ抜かない先生はいい先生だ」は正しい評価ではありません。

歯茎が時々腫れるのを繰り返していると 歯の周囲の骨は確実に無くなります。骨がやせ、骨を失ったりすると 入れ歯やインプラントなど 抜歯後に行う治療時に大変困る結果になるものです。

歯を守るのか?骨を守るのか? 10年先、20年先、30年先のことも考えて 患者様にお伝えするのが 良心的な医療であり どんな歯でも抜かずに残すのが よい治療とは限らないのです。

その判断の上で いかに自分の歯を保ち、美しく審美的に治療を行なうかです。

自分の歯を守るためには 一体どんなことを配慮して治療を進めるのが良いのでしょうか?

例えばの話・・・です。
「あなたの歯が一本抜けた」
とします。

あなたはどんな治療法を選ばれますか?


一般的な方法なら 下図のように両隣の健康な歯を削ってブリッジにする事になります
歯を削る治療法ですが これが歯が悪くする原因になっている場合がたくさんあります。歯は「削らないで~!!」と大きな悲鳴を上げます。

健全な歯を削る時 何のためらいのない歯科医はいないはずですが現実には健全な歯を削りたくさんの かぶせやブリッジが作られています。

隣が健康な(虫歯のない)歯を削って行なうブリッジを 最近 全くと申し上げてよい程、私はいたしません。というよりためらいが強すぎて削れません。削ればどうなるかが分かっていますから、あなたの歯を守るためには インプラントをお話しする事になるでしょうし、コストの問題でできない場合には取り外し式の入れ歯の方が歯に優しいでしょう。

第一大臼歯1本歯がなくなった場合、両隣の歯を削るブリッジと 取り外し式の入れ歯の10年後の比較を統計的に調べた結果によると 明らかに取り外し式の入れ歯の方が10年後歯が残っている結果になっていました。

ご理解いただくために、次の図を見てください。一本の歯を失った場合の治療にしましても、いろいろ選択肢があることがお分かりになるでしょう。こういう事実や選択肢をまず知ってもらう事が 歯科医院でのスタートなのです

治療例インプラント治療例ブリッジ治療例入れ歯

毎日歯科治療に接するスタッフに尋ねましたら、「ブリッジは嫌です。隣の歯削るの絶対嫌ですから。やっぱりインプラント選びます」と 全員迷いなく答えました。私の家族に対してどうするかと問われれば戸惑いなくインプラントを行ないます!

ところで私の母は現在満97歳です。元気にいろいろ活躍し、毎日を送っています。ヨガもグランドゴルフ(ゲートボールみたいな球技)、書道にも現在でも毎週出かけます。まわりの方々からはかなりびっくりされています。
母はいまだ取り外しの入れ歯をしていません。97歳です!

何でも私や、子どもと同じものを同じ時間で食べますし、硬い豆も好んで食べます。ただ失った歯が数本あるためインプラントが入っています。とても怖がりですが、70歳の時と82歳の時と2箇所しました。

80歳でも健康ならインプラントは十分可能です。健康で何でも美味しく食べることの当たり前は最大の財産です。

内科医の先生のご紹介で ある ご高齢のご婦人がお越しになられ、その方には右下に部分入れ歯が入っていました。ところが「この入れ歯でどうもうまく噛めない。食べられない」ということで 骨の少ない方でしたが インプラント治療を施しました。そして治療が終わった後 こうおっしゃいました。

「先生 本当に嬉しいです。何でも噛めるって 楽しいです!

 この時、「インプラント治療というのは 歯を失われた方に こんなに喜んでいただける!」と心から嬉しく感じると共に責務を感じました。心に響いてきたのです。
 インプラント治療に取り組んでいますと 非常に難しいケースに遭遇したり 様々な努力を要しますが このインプラント学の道を追求しさらに努力し励まなくてはいけないと誓った瞬間でした。

さて歯科においては できるだけ削らない方向に進んでいますし、予防の考えが 中心になってきています。
ちなみにドイツでは現在、歯科の定期健診をきちんと受け自己管理されている人は治療費が軽減される仕組みにもなっています。

8020運動 ほとんどの歯の疾患は「自己管理不足」、「自己管理の失敗から起こるのが殆どです。
虫歯や歯周病は防げるということです 。 

歯並びでさえ 歯列が完成するまでに 顎の発育とかみ合わせの管理を小学校の時代から行えば良い方向に導く事ができます。

しっかり『自己管理』していただくため、虫歯と歯周病の予防には 何と申しましても 今や歯科衛生士の存在は欠かせません。

しっかりとした「治療」と「予防」への取り組みを行い、歯のことで悩みのない人生にしましょう!

 

2.治療結果は 何で決まるのか?  ハード面とソフト面 

 治療の良し悪しは「ハード面より実際はソフト面で決まる!!」 ということです。
材料が良いから長持ちする、良い材料を用いたら いい治療であるというのは全くの間違いです!
ソフト面とは「診断力と技術力」です。
セラミックだからいい治療だ、ゴールドを使ったらいい治療だ、お金をかけた金属床の入れ歯はプラスチックの入れ歯より 良い入れ歯だ ということでは決してありません!

またセラミックならどこでも同じもの、インプラントなら全て同じ結果、入れ歯も全て同じ では全くありません。

まず診査し、診断し、治療計画を立てる。
建物の設計図と同じです。ちゃんとした設計図が要ります。

治療計画は歯科医によって様々です。まさに十人十色の世界。

治療計画は 「歯科医の持つ治療オプション」 によって 大きく変わります。

治療結果は 材料より 個々の歯科医が持ち合わせる「このソフトウェアーで決まる!」 という認識をお持ち下さい。お肉、お魚、野菜などの、食材も 料理人の手で 見事に変化してしまうのと同じです。

セラミックという材料はハード。
神経を残す努力、その処置の仕方、歯の削り方、歯ぐきとの関係、仮の歯の質、麻酔のしかた、セラミックの色、適合性、咬み合わせ、歯の形など ソフトが結果を支えます。料金のはソフト次第です。
コンピューターにどんなソフトがインストールされているかがコンピューターの価値というのと同じです。

セラミックのかぶせ(差し歯)ですが、医院によっては8万円だったり、12万円だったり、東京では16万円だったりします。中には5万円という医院も 逆に一本30万という医院も知っています。インプラントでも15万円超格安インプラントから50万以上とものすごく幅があります。一体どうしてこんなに違うのか 何が違うのかと思われるはずです。

予防する大切さまさに全国 地域や先生によりいろいろですが、材料代の差などは値段の差ほど大きな差が出るものではありません。

歯科治療に限らず、値段が高くても必要な時間を十分かけ内容の伴っているものであれば それは正当な値段でしょうし、安くても十分時間もかけず、内容が伴わなければ、短期間でやり直しが起こり、結果的に高くつくことになるかもしれません。安全性や長くもつ安心を最優先しながら行うことが何より大切です。

お勤めの会社で扱っておられる商品やサービスでも同じはずです。
品物、商品というものは 品質や機能によって ある程度比例した価格設定となっているものです。

ご趣味でお使いになっている道具や器具。より優れたものはそれなりの手間をかけてあり材質も良いはずです。熟達の度合いによって 使う道具 そしてそれを選ぶ眼も厳しくなるはずですので 何かに秀でておられる方は それらの品質の差がお分かりのことと思います。

靴でも、バッグでも、婦人服、スーツ、楽器、机やたんすなどの家具、住宅設備、車。
食品、食材もそうですし、レストランやホテルのグレード、乗り物のサービス、・・・ 「品質」においては同じ考えが存在するはずです。

もの創りをされたり 何かを育てたりされている方にはおわかりでしょうが、適正価格にはそれなりの理由があります。
その価格が決定されるまでのしかるべきプロセスがあるはずです。

歯科医しかし歯の治療に関しましては 判断には 専門的知識を必要とするため この品質の差が 患者さんには非常に分かりにくいといえます。方法・精度・材料・審美・治癒状態・かみ合せなど)

「この分かりにくい差」が 結局将来「大きな差」になっていく!
というのが歯科治療の特徴です。
 材料の種類だけではないのです!

歯科における治療の価値は材料代でなくとんどが「技術」「技量」に関わるものといえるのです。材料をどう生かすかです

歯をきちんと治すことの真の意義、歯の治療の成功で得るもの それは子孫に残す財産ではありませんが、ご自身の人生のためにある財産です。

「心身ともに豊かな生活を 生きている間 送っていただく」 使い切る財産です。

 

3.見えない部分の治療が大切、そして「時間」こそ材料!

私達歯科医師は 専門的知識・経験・個人の感性を生かし、技術、センスを提供し、患者様の健康に寄与する職業です。ですから「理論のない経験」、「経験のない理論」は ソフトに大きな問題ということになります。
お金をかけたらといって それが全て結果にすべて結びつくとは限らないのが歯科治療です。正しいお金のかけ方かどうかです。価値が伴っている内容かどうかです。

「そちらではセラミックは一本いくらですか?」
と お問い合わせの電話をたまにいただくことがあります。

確かに値段は患者様の最大の関心事と思いますが、安くてよい技術もありますし、高くてもそれに伴わない内容も正直見かけます。
一本いくらで計れないものです。技術関係なしで 値段だけでの判断されるのは考える必要があると思います。

最近「値段が安いので そこへ行って インプラント治療を受けたが 調子がよくない」と患者様がお越しになりました。

「インプラント専門」と謳っているので 多くの歯を抜歯してインプラントを勧められたようです。歯を残す治療は時間のかかるものです。残す治療より インプラントを安易に勧めるのは確かに問題を感じます。

お話をじっくり聞かせていただくと 申し上げにくいですが、診査、診断、内容に「甘さ」が見られ、最後のかぶせ(上部構造)の適合や咬みあわせまで 時間をかけた治療には思えませんでした。「他より安い」 と 値段だけで飛びつかれたのが 結果的にはマイナスとなった事を後悔されていました。
時間をかけず、単価を下げて数をやる。そういう考え方は私は賛同できません。

また 10000本以上の実績とか 多くのインプラント埋入実績を謳うところで行われたインプラント治療においても きっと経験の浅い勤務医なのでしょうか 同じように 診査、診断、計画に・・・、 事前にちょっとご相談いただければよかったのになと感じることもあります。

そもそも そんなにたくさんたくさん実績と謳ってインプラントしたとして、一人一人丁寧にしようと思うとできる数でなく果たしてまともなのか、メインテナンスはちゃんとできるのかという疑問も正直感じるのですが、、。

歯
別の例として、セラミックを入れるのは 審美治療として優れた方法です。
しかし ここまで読まれたら もうおわかりでしょうが、セラミックにもいろいろあります。
また例えセラミックを選び それを入れられたからといって、よい治療を受けたという結果には直接結びつきません。
セラミックは日本では金属の上にセラミックを焼き付けた
メタルボンドといわれるものがまだまだ行われていますが これに使われる金属が 貴金属か ニッケルのような卑金属か それさえも患者様には分かりようがないと思うのです。貴金属を用いるかでも、技工士によっても作製にかかる値段がかなり違います。

ちなみに中村歯科医院では現在では、審美性に優れ かつメタルフリーで行うため、オールセラミックが大半ですが、一口にセラミックと申しましても、ハイブリッドセラミックという名の樹脂系材料もあれば、削り出しそのままの単色セラミックなど いろいろ種類があるのです。

 耐震構造といわれる見えない基礎の部分にどれだけしっかりとした工事がなされているのかと同じことです。見かけは同じように最初は感じても、やがて時間を経て、結果としてはっきり現れます。

丁寧な仕事を行うにはそれなりに「時間」が要ります。
必要かつ十分に時間をかけませんと いわば突貫工事になってしまい 結果保証のできるものになりえません。

歯科治療は 必要十分な時間をかけないと きちんとした結果が出せない仕事と断言できます!!

歯科治療においては 「時間」というのは正に「必要な材料」なのです。

お一人に必要な1回の治療時間を60分とするなら 歯科医師一人では 一日では8人の治療が限界になります。患者様も歯科医師も 共に 何を求めるかで 求めるゴールは何かで 予約診療の方針は 異なってくるわけです。もし一日30人の方を治療する場合 お一人には16分、 一日20人ならお一人24分となります。短い時間の中で十分説明し、ゆっくり痛くないように麻酔したり、丁寧に型採り、きれいな仕上げ、納得いくまで調整ができるかどうかなのですが、、、

1枚の画用紙に15分でも60分でも絵を描こうと思えば書けます。
でも細やかな描写を目指すなら 1時間もらえる方が丁寧に描けるにきまってます。

今日の歯科医学や 医療器具、歯科材料の進歩、技術の発展に即したものを 制度上の規制や制限のために 十分提供できないというのは、本来の望ましい姿ではないはずです。

患者さんの健康のために、きちんとその事実を私達専門家が説明して理解していただく事が大切だと考えています。

歯いくつかある治療法の選択肢を提供して それぞれのメリット、デメリットを理解していただき、長い人生の視点から、ご自分の健康のために、正しく選んでいただくのが 求められる歯科医療のあり方 と私は認識しています。そのためにも 「時間」 は必要です。

整理してみます。
歯科治療の質を決定する要因として次のものが考えられます。

1.高い診断力
2.高い技術
3.確実な時間の確保
4.信頼関係の上になされる十分な説明と通じ合う心
5.医院の診療システムがきちんとあること
6.安全への配慮がなされていること
7.CTなど目指す技術の提供に必要な医療機器が整っていること
8.用いる材料は良いものであること
経験を踏まえた実績を伴っていること
10.医療スタッフ全員が専門知識をもち、思いやりなど高い人間力を備えていること

そして これからの歯科医療は 大きく 2つ に分かれていく と思われます。

「この国の今後の歯科医療のありかた」 として、赤字1000兆を超えるわが国の財政は 医療に関しましても「待ったなし」のところまできているため、保険制度もこのままでは成り立たなく 近い将来 制限、制約が設けられることになる可能性が高いです。

イメージそういう意味で今後は お受けになる治療の内容を 患者様ご自身の選択で行うようになるわけです。

一つ目は 「必要条件医療」「痛い」「ズキズキする」「ぐらつく」などの症状をとりあえず取り除き 虫歯で穴があいたら とりあえず詰めるなど 必要最低限度の治療です。

二つ目は 「十分条件医療」です。生活の質(QOL)を求める医療で、快適で長期間に渡って十分満足できる健康なお口の状態を確保、維持する「健康で快適さを感じる人生」であることを優先するという価値観に基づくものです。

車、旅行、ブランド品などの価値(外向けの価値もあれば 心のあり方、精神面の強化や体の健康を求める価値(内向けの価値もあります。 どちらをどう優先されたいか、 あるいは両方手に入れたいと考えられるなど 人によって求める価値が異なるのは当然です。 ご自分がどう捉え どのように ご自身の人生にそれを反映させたいか  ということになります。時代は 今までの物質、金銭優先の価値観から 心や健康、家族の幸せなど 内向けの価値を見出していく事を求められている気がします。

この方向は 間違いなく 時間とともに より明確になってくるはずです。

中村歯科医院では 「十分条件の医療」を提供したいと考えています。

 

ライン

コーヒーブレイク    [世界の歯科事情]  

 

日本で普通に見かける ★銀歯★

銀のかぶせは先進国では実は日本だけなのです。
世界の歯科の7不思議の一つ
といわれています(世界50カ国を歴訪された 元FDI会長談)。
医療費の問題から 医療費削減の目的で低コストの材料として使用され始めました。欧米ではこういう材料は見かけませんし、発がん性が疑われる理由でドイツではすでに排除されてしまった材料です。少なくとも欧米の歯科医院で私は見た経験がありません。

歯の治療にはセラミックかゴールドにするのが一般的で それが普通です。
海外で笑って 「銀歯がキラリ★」は made in Japan ということになります。歯科材料として、銀よりゴールドのほうが物性的に望ましいことは 歯科医が自分の治療を受ける場合迷いなくゴールドを選ぶという事実が物語っています。またこの度学会で訪れました韓国でも かぶせる時はやはりゴールドかセラミックとの事でした。日本の銀歯事情 特殊な事情であること 少しはお分かりいただけたでしょうか・・・

5.中村歯科医院が考える「治療のゴール」

「治療方針」について
(中村歯科医院にお越しいただく方は ぜひお読み下さい)

神戸・中村歯科医院が考える
「歯科治療の最終ゴール」 と 「治療方針」 は 次の通りです。
(重要!)

1.心身ともに健康になっていただくこと
2.快適に過ごしていただくこと (QOL向上の支援)
3.長期的な安定を図ること 

歯科医この3つの内容が伴わなければ インプラントも、セラミック冠やゴールド冠も意味を成しません。セラミックといえども ただプラスチックでないだけ、あるいは噛めない入れ歯はプラスチックのかたまりにしか過ぎないのですが きちんと造ることで かけがえのない 体の一部となり その方の失われた大切な機能を元に回復できるのです。材料に命を吹き込む作業と申し上げても私は大げさでないと思っています。

そこだけ痛みをとるとか 応急的に治療するのではなく 「原因除去に根ざした完全な治療」をしなければならないと考えると同時に 多くの時間をかけて通っていただくわけですから その価値を長期に感じていただけるような内容を提供したいと思います。

健康でより質の高い(Quality of Life)人生をおくっていただくための歯科治療、健やかに長生きを目指す歯科治療を目指しています。

すなわち「ご自分の尊い人生のため きちんと正しく歯を治したい。歯の健康を正しく保ちたい」 と 願っておられる方に そのご期待に十分お答えし 快適な生活を送っていただきたいのです。

「歯の健康」が 人生の成功のため、他の分野とも強く結びつくことをぜひとも 感じ、知っていただき 治療をお受けいただきたいと願っています。

治療計画を立てる際には「真の利益」を得ていただけるよう 「最適 最善の方法」を提案します。

がああん 歯一例を挙げますと 日本では 歯の神経を抜くことが非常に多くなっています。神経を抜きますと 歯はもろくなり 細かいひびが入り割れやすく、また虫歯になっても 痛みを感じなくなりますから虫歯ができても気付かなくなってしまいます。また 神経の複雑怪奇な構造から考えましても 100%成功という神経の治療結果は得られないものなのです。10~20歳台で神経を抜いて生涯 その歯を健康に保てるはずがありません。どうして神経を取る事が日本でのみ多いのでしょう。それは 前述していますが、十分に時間がかけられず 「しみる、痛い」といわれれば、説明と手間がかかり、苦労ばかりの神経を残す治療を勧めるより さっさと神経を取る傾向にならざるを得ない日本の保険制度に原因する部分が多いと思われます。現在の制度のマイナス面が はっきりと患者様のお口の中に現れているわけです。それが最終的に抜歯につながり、ブリッジにつながっていくことは もうおわかりいただけたかと思います。

簡単に神経を取ることは いわば「壊しながら治している」 そんな感を覚える歯科医はきっと少なくないはずです。上記の例から、神経を残す努力を行なうなど、時間をかけ、きちんとした最善の治療を施し、ベストの治療を目指すことが生涯歯を守っていくことにつながるのです。このように 患者様にもこれからは これまでとは違う見方をしていただかなくてはなりません。

「この治療は保険がきく、保険でできる」とか「保険がきかない」とかの話は単なる制度上の問題で その年、その年で制度や規制は変わりますし 歯科医療の本質を追求する分類ではないということです。年々日本の医療制度は 医学的な条件や理由より 財源の問題から発して変化していっています。

もちろん全てとは申しませんが、歯科医も患者様も この制度に振り回され医学的な本質を見失った形になっているため 患者様の健康のための方法を純粋に追求できるのが ためらわずに申し上げるなら、今や唯一 「自由診療」ということになります。多くの学会で報告されるよりよき治療や質の高い臨床の症例は 歯科においては殆どがこの考えによって行われたものばかりで 歯科の世界は一方でこのようにどんどん進歩、発展しているのです。

 

「この患者さまのために どうすれば一番よいのか?」 から考える

中村歯科医院ではこのような意味から「医学的な事実に基づいた医療」を提供するため、その目的と得られる結果・価値を十分ご理解いただいた上で その方にとって最善の治療法をお勧めしています。それはお口の状態によっても違ってきますし、その方が今置かれている環境や条件によっても異なってくる場合もあることになります。

歯が抜けた場合 大切なことは、初めからインプラントか入れ歯か ブリッジかではなく 最初に考察しなくてはならない点は 「どうしてこの歯を失ったのか?その歯はどんな理由でそうなったのか?」 病因の除去から始まります。その上で その方にとってのベストを考えていくことになります。

しっかりと正しく治療する人生という長い時間で見た時 しっかりと正しく治療することで、計り知れないもっと大きな損失を招かずにすみます。このことは、まさに将来への投資を意味します。

実際、かなり治療をしてきたのに歯を失われたり 入れ歯になられた相当数の方は それまでの選択や経緯の失敗を後悔され、ある機会 ある年齢から 「健康の大切さ」をあらためて再認識されるようになられます。人生の様々な本当の価値は まず健康であることから始まるということをお感じになり、それに気付かれ、そして実行に移される方は 尊い時間とご自身の能力を大切にされている方と 常々思います。

前述の通り、時間の使い方は まさに命の使い方と同じです。

健康であればこそ達成し 味わえる人生の様々な価値 を感じられ 勇気をもってこの際治療しようと決断される方の思いを 治療をお引き受けする歯科医として受け止め、正しい価値を提供し 喜んでいただきたいと思っています。

末永く 何でも美味しく食べ、鏡を見た時の白い歯や笑顔を保ち続けていただく事は かけがえのない喜びですね。大切な歯やお口を保ち 機能、審美や快適さを守り保ち続けるため 長い人生、その長さでご判断いただければ 姑息的な満足でなく、10年先 20年先 きっと真の喜びを感じていただけるものと信じています。時間が経ってから さらに感じていただけるのです。

治療開始の時期ですが、応急的な治療が必要な場合は別としまして、通常 十分な診査、診断 そして治療方法の十分な説明と治療計画の決定を行ってからとなります。
計画のない治療は設計図のない建築と同じですので、治療をされるされないに関わらず、まずは最善治療の目的、方法、得られる価値を知っていただくことです。
そして治療へのモチベーションが高まられ、治療への目的意識がはっきりされたならば、ゴールに向かって進んで行きましょう。

かけがいのない人生のQOL生涯自分の歯で いつまでも噛んでいただき
かけがいのない人生のQOL(Quality of Life) を 高めていく大切さ。

「今 問題がない] ということで安心はできません。生涯自分の歯で噛むことを望まれませんか?

まずは現状をよくお知りになり、どうすれば生涯にわたってその喜びを味わえるのか知識としてまず知っていただくことが大切です。「現状を知っていただく事」がまずはスタートです。そして情報を得ていただき、その上で患者様の意思決定を尊重する事がこれからの歯科医療では大切だと考えています。

最後の大切なまとめです。

6.まとめ

歯医者「生涯健康な歯を保つため」に、歯科治療における私の考え をまとめてみますと 次のようになります。

  1. お口は健康の履歴書
    現在のあなた様のお口の中は過去の生活習慣、考え方、過去の歯科治療の履歴書です「健康の履歴書」といっても過言ではありません。
    お口の中には、皆様驚かれるかもしれませんが、性格や人柄まで現れます。
    「口は健康の見える窓」。あなたにできるだけ早く 「本気で歯を大切にしたい!」、「人生を大切にしたい!」と感じていただきたいのです。歯を失われた方には「入れ歯は人生を支える体の一部であり 単なる物でない」という考え方に目覚めていただくことが大切です。
    ライン
  2. 「予防」と「治療」は車の両輪 (重要!!)
    患者さまには、今ある歯をいつまでも大切にしていただけるよう心構えを持っていただくとともに、治療が終われば、「専門家(歯科医、歯科衛生士)のケア―」を定期的に受けていただくことが非常に大切です!
    原因除去なしに治療を繰り返しても行き着くところは 歯を失うこととなります。
    「予防」と「治療」は車の両輪です!
    治療後メンテナンスなしって考えらるでしょうか?治療が終了した後は定期検診とクリーニングに来ていただくことを前提として治療がスタートできます。
    ライン
  3. できるだけ歯を削らない治療、特に神経を抜かない治療!を目指す(重要!!)
    歯ブラシと歯磨き粉できるだけ歯を削らない治療、特に神経を抜かない治療!を目指すことは今後ますます歯科治療において重視されていきます。
    なぜこんなに 我々日本人の歯は神経を治療される(歯の神経を抜く)結果になっているのでしょう?
    努力すれば恐らく7割は神経を取らずに 歯を守る事ができるのではと思われます。しかし神経を残すために伴ういろいろな説明をし 時間がものすごくかかる神経を残す努力に 全くと言うほど評価がないため 日本では神経を安易に取る傾向も否定できない事実でしょう。(神経を抜いた歯を私達歯科医は失活歯と呼びますが 失活歯になりますと 歯はもろく強度は失われます。割れやすくなり 歯の寿命も短くなります。失活歯にならないようにしていくことは歯を守る重要な要素です。)もちろん場合によっては神経の治療が必要な時も当然あります。削るとき、神経を抜くときは、「条件をきちんと満たした治療」であることです。この神経の治療(専門用語で「根管治療」といいます)は ものすごく時間と手間がかかります。さらに 神経の複雑な解剖学的形態から とても100%の成功はありえません。人事を尽くし あとは自然治癒力に期待しているという治療です。ところが、その大変さと大切さが患者さまには殆ど理解してもらえず 歯科医にとっても、さらに長時間ただ口をあけていただく患者様にとっても全く「我慢の治療」です。神経の治療は とても大切で重要な治療です。かぶせの種類(金属、セラミックなど)をご説明するのと違い、見えないベースの治療のため簡単なように軽く感じられてしまうのです。日本での歯科医療の限界を示す一例として 日本でこんなに抜歯に至ることが多いのは神経の治療に対する 評価、認識の低さの現われです。こんなに大変な治療をするより 神経を抜かないように、そのためには虫歯を広げないように、何より再発の繰り返しをしないように と 申し上げたいのです。
    ライン
  4. 最適、最善の治療
    最適、最善の治療「最適、最善の治療」
    を行っていく場合 自然治癒のある風邪を治すのとは大きく異なり、歯科治療においては殆どの場合 材料や方法で制限、規制、限界のある現在の保険制度の枠を超えなければならなくなります。しかしその治療法が、歯科医学上望ましいと考えられる時ははっきりお話しないといけないと考えています。歯科医学上の真実を正しくお伝えし、「最善の治療」を行うため 患者様のために「自由診療」 をお薦めすることをためらわないようにしています。目的は生涯に渡って大切な歯を守るためですし、先で悪くなって取り返しのつかない大きな後悔をされないためです。
    愛する家族や友人に施すであろう同じ治療方法、歯科医師である私ならこうして欲しいという受けたい治療方法を お越しになられたあなた様に説明していくことが歯科医師としての責務と考えています。(必ずその価値は全てあなたのものとして帰ってきますし その価値を長期に得ていただけそうでなければ お薦めはいたしません。)
    ライン
  5. 総入れ歯、部分入れ歯
    総入れ歯、部分入れ歯総入れ歯、部分入れ歯
    に対する考えとして、よく咬め、外れず、よくお似合いの入れ歯とするため、理論に基づいた義歯を精密に作ることが必要であり、そのために入れ歯作製には手間を十分にかけなければならず、自ずと技術提供のための十分な時間が何より必要です。入れ歯は材料だけでは決まるものではありません!金属床義歯だから良い入れ歯とは必ずしもなりません。チタンの入れ歯だから良いのではありません。難易度は患者さまによって大きく異なります。お一人、お一人全く条件が違います。本気になって歯科医と患者さまが協力して作っていく工程にほかならないのです。
    ライン
  6. 自分の歯を守るためには
    自分の歯を守るためには「木を見て森見ず」というような従来の「対症療法的な治療」はできる限り避け、噛みあわせ、顎関節、咀嚼機能、自然な美しさ、快適性、長期の安定性、金属アレルギーなどの安全性、治療後の予防管理など全体を把握して行うことが大切です。
    長い間の様々な治療や 加齢による歯の磨耗、抜けたまま放置したことによる歯の移動など お口の中は ご認識以上に悪化しているものです。より良い結果を得るため、条件によって必要であれば、矯正・インプラントなども含め「全体的な治療」を行い、全てのお口の中を考えた総合的な治療法の必要性を理解してもらうことが重要です。
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  7. 歯科技工士はとても重要な役割
    最終的に歯科治療は 冠(差し歯、かぶせ)、ブリッジ、入れ歯などを入れて完了することが多く それを作製してくれる「優秀な歯科技工士の協力」を得なければ質の高い治療結果を得られません歯科技工士はとても重要な役割を担っており、熱心に勉強している腕のいい歯科技工士と共に 精度、咬み合わせ、形態、色調表現など、品質の向上を目指すことがとても重要です。技工士のセンスというものは生まれ備わったものと言えるほど個人差があります。
    「セラミック、クラウン、入れ歯」と言われますと どの歯科医院でも変わりなく同じようなものと理解されているのが一般的でしょうが、実は 絵を描くのと同じ、書道と同じ、お料理と同じ、ゴルフのスイングとおなじで 10人作れば10種類出来上がり、何とひと目見ただけでも全く違っているものなのです。
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  8. 治療時間を十分にかける必要性(重要!!)
    歯科治療は正確かつ精密さを求められ、本気になって来られる患者さまに対し「集中力」が必要であり、何より歯科医師に「気力と体力の充実」が求められます。
    良い治療結果を提供するためには お口全体から考え、そして一本一本の歯に対し丁寧に治療を行なうことが大切です。治療には「時間」がかかり、つまり1回あたりの治療時間を十分にかけなければできません。(60分あるいは120分、時には半日 時間が必要なこともあります。そしてその中で効率よく治療期間と回数をできるだけ短くして差し上げる努力はいたします。)(時間的に早く治療を終える)集中的な治療は可能です。診断を行い治療計画を立てた上で 可能な限り行います。
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  9. チーム歯科医療
    お口の中の健康は患者さまと私たち歯科医療チーム(歯科医師・歯科衛生士・歯科技工士・歯科アシスタント・窓口スタッフ)が真剣に取り組みあった結果描かれる「合作」なのです。
    同じ目標に向かって患者さまを含んだ「チーム歯科医療」で行なうことが現代の歯科治療では求められます。

スタッフ全員であなたに最善の歯科医療サービスを提供すること
そして何より 喜んでいただけること が私達の喜びです。

最後までお読みいただきありがとうございます

神戸  中村歯科医院

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